SUPERBOWL LVII [Sports]
昨年からの「17試合制」も以前と変わりがなかったかのようなアタリマエ状態となり、
熱狂度はさらに高まり、リーグは増益を重ね、チームは潤いつつ、共栄共存の途を辿るNFL。
コロナは過ぎ去った風として「インターナショナル・シリーズ」を拡大、初のドイツ開催が織り込まれた。
Week 4:ミネソタ・ヴァイキングス VS. ニューオリンズ・セインツ 60,639人
Week 5:ニューヨーク・ジャイアンツ VS. グリーンベイ・パッカーズ 61,024人
の2試合がロンドン・トッテナムのホーム『Tottenham Hotspur Stadium』にて。
Week 8:デンバー・ブロンコズ VS. ジャクソンビル・ジャガーズ 86,215人
を聖地『Wembley Stadium』で開催し、10月はロンドンで3試合を消化した。
Week 10:シアトル・シーホークス VS. タンパベイ・バッカニアーズ 69,811人
をバイエルン・ミュンヘンのホーム『Allianz Arena』で開催、この試合がドイツ初の公式戦だ。
Week 11:サンフランシスコ・49ERS VS. アリゾナ・カーディナルズ 78,427人
はメキシコシティにある『Estadio Azteca』に舞い戻った形で開催、こうして11月が過ぎていく。
シーズン最大5試合の開催となった【NFL International Series】、
チーム名の後に記した観客数が表す通り、EUでも通常のスポーツ・イベントとして認知されてきている。
週に一試合というNFLゲームのスケジュールの逆手を取った国際試合の設定は見事としかいいようがない。
こうなると単騎でメキシコシティやロンドンのインターナショナル・ゲームに取材に行ったのが懐かしい。
(当時は「インターナショナル・シリーズ」という名称はなかった)
https://delfin.blog.ss-blog.jp/2008-05-23 NFL初の国際公式戦@メキシコ 取材行
「Futbol Americano」103,467人
https://delfin.blog.ss-blog.jp/2008-04-07 NFL初のロンドンゲーム@イギリス 取材行
「NFL International Series」のはじまり。
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年が明けるとお待ちかね「Win or Go Home」のポストシーズン、
「7チーム」で闘うトーナメント形式も3シーズン目に。(それまでは6チーム出場)
今シーズンの顔ぶれは以下の通り、写真のトーナメント表と照らし合わせてください。
AFC;
#1 カンザスシティ・チーフス 14勝3敗(AFCウェスト優勝)☆
#2 バッファロー・ビルズ 13勝3敗(AFCイースト優勝)※
#3 シンシナティ・ベンガルズ 12勝4敗(AFCノース優勝)※
#4 ジャクソンビル・ジャガーズ 9勝8敗(AFCサウス優勝)
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#5 ロサンジェルス・チャージャーズ 10勝7敗(ワイルドカード#1・ウェス1)
#6 ボルティモア・レイブンズ 10勝7敗(ワイルドカード#2・ノース)
#7 マイアミ・ドルフィンズ 9勝8敗(ワイルドカード#3・イースト)
※ビルズとベンガルズは、Week 17の試合が中止となったため1試合少ない。
NFC;
#1 フィラデルフィア・イーグルズ 14勝3敗(NFCイースト優勝)☆
#2 サンフランシスコ・49ers 13勝4敗(NFCウェスト優勝)
#3 ミネソタ・バイキングズ 13勝4敗(NFCノース優勝)
#4 タンパベイ・バッカニアーズ 8勝9敗(NFCサウス優勝)
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#5 ダラス・カウボーイズ 12勝5敗(ワイルドカード#1・イースト)
#6 ニューヨーク・ジャイアンツ 9勝7敗1分(ワイルドカード#2・イースト)
#7 シアトル・シーホークス 9勝8敗(ワイルドカード#3・ウェスト)
今シーズン、一番の驚きはNFCイーストの躍進。
開幕から無敗を重ねるイーグルズがもっぱら注目を集めたが、
これを8連勝でストップしたのが同地区のライバル=コマンダーズというのがさらなる話題。
イーグルズの好成績に引っ張られるように同地区のカウボーイズ、ジャイアンツも好成績を上げ、
最終週を前にコマンダーズも含めた4チームすべてがプレイオフに進む可能性をみせるほどだった。
(結果、コマンダーズは8勝8敗1分で進出ならず)
チャンピオン=ラムズはケガ人続出でシーズン途中に6連敗を喫するなど早々にプレイオフ戦線から脱落、
結局、5勝12敗に沈み、チャンピオンの翌年としてのNFLワースト記録を更新して終えた。
その代わりといってはおかしいが躍進したのが同地区の49ers、
先発に若手QBトレイ・ランスを抜擢するも、Week2で足首のケガを負い、シーズン・アウト、
昨年までの先発ジミー・ガロポロはその穴を埋めるどころか、Week8から連勝を重ねていく。
快進撃のまま、突き抜けるかと思われたがWeek13の試合序盤、足首を骨折し、シーズン・アウトに。
呪われたように先発QBを失っていき、
あとを担ったのは2022年ドラフト最終順位(262位)で指名されたルーキー=ブロック・パーディ。
このシンデレラ・ボーイが快進撃を引継ぎ、チームはリーグ最長の10連勝でシーズンを終える。
さらにポスト・シーズンには予想外のシナリオが49ersを待ち受けているとは。
Week17には試合の序盤でビルズのSダマー・ハムリンがフィールド上で倒れ、心肺停止となるシーンが。
両チームともに再開できるムードになく、試合自体は中止に。
試合中の昏倒する衝撃シーンは繰り返しニュースで放映され、全米中を駆け巡った。
(彼は数日後に回復し、プレイオフ時期には元気な姿を見せてくれている)
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様々なニュースを経て、1月15日から『スーパー・ワイルド・カード・ウィークエンド』のKICKOFF。
ここではノース優勝のバイキングズがジャイアンツに敗れたのが唯一のアップセット。
サウス優勝のバッカニアーズもカウボーイズに負けたが12勝が8勝を破ったので順当勝ちともいえる。
それよりも0-27から試合をひっくり返し、
2017年以来のプレイオフ進出を勝利で飾ったジャガーズがこの週末の話題をさらった。
そして破れたバッカニアーズの「G.O.A.T.」ブレイディが引退を発表している。
#2 SF 〇41-23● SEA #7
#4 JAC 〇31-30● LAC #5
#2 BUF 〇34-31● MIA #7
#3 MIN ●24-31〇 NYG #6
#3 CIN 〇24-17● BAL #6
#4 TB ●14-31〇 DAL #5 試合終了順
22日からの『ディヴィジョナル・ラウンド』。
ここからシード1位のチームが登場、チーフスはミラクル・ジャガーズを、
イーグルズは同地区のライバル・ジャイアンツをともにホームで一蹴、チーム力の差を見せつけた。
初戦で軽くシーホークスを退けた49ersは「Mr. Irrelevant」の異名がついたQBパーディが安定。
一方、カウボーイズは前半にRBポラードが骨折、ラン攻撃のキーマンを失い、パス偏重に。
NFLプレイオフ最多となる9度目の対峙は予想外の接戦、結果、ホームの49ersが凱歌を上げた。
Week17の再戦となったベンガルズ@ビルズは大雪のバッファローでのリマッチ。
ビルズは治療中のハムリンのもとに勝利を届けたかったが、
昨年のスーパーボウルで苦汁を舐めたベンガルズがアウェイで底力を見せ、シード上位に圧勝してみせた。
#1 KC 〇27-20● JAC #4
#1 PHI 〇31-7 ● NYG #6
#2 BUF ●10-27〇 CIN #3
#2 SF 〇19-12● DAL #5
30日の『カンファレンス・チャンピオンシップ』。
まずはNFC、シーズン中盤から12連勝と勢いづくシード2位49ersがフィラデルフィアに乗り込む。
イーグルズQBハーツと49ersQBパーディは大学時代にも対戦経験があり、
この対戦はチャンピオンシップ初の「25歳以下QB対決」という記録を生み出した。
彼ら次世代QBの前にシーズンの喪失ヤード成績1位の49ers、2位のイーグルズ、
リーグ・トップの鉄壁守備陣が立ちはだかるわけだ。
事前評価の高かった49ersに襲いかかったのはイーグルズ守備陣というより、悲劇そのものだった。
第1Q、開始8分弱でLBレディックのQBサックを受け、QBパーディが右ヒジ靭帯断裂の負傷、
4番手QBジョンソンにその座を譲る。
(QBサックのリーグ1位は49ersのDEボサの18,5回、2位がLBレディックの16回)
しかしこれだけで49ersの悲劇の幕は降ろされない。
後半開始2:24、QBジョンソンが脳震盪を起こし、出場不可に(NFLは脳震盪診断に厳しい)。
控えQBのいない49ersは靭帯断裂で投げられないパーディにプレイを委ねるしかなく、
パスできないQBで試合をコントロールできるはずもなく、シンデレラ・ボーイの連勝は「7」で潰えた。
イーグルズは初優勝を遂げた第52回大会以来、5年ぶり4度目のスーパーボウル出場をものにしている。
#1 PHI 〇31-7● SF #2
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続いてAFCは昨年と同じ顔触れ、昨年のチャンピオンシップの借りを返したいチーフスのホームに
前回スーパーで敗れた雪辱を誓うベンガルズが乗り込む。
昨年のW17とAFCチャンピオンシップでベンガルズQBバローに二度の苦汁を舐めさせられ、
いずれもチーフスのホーム「アローヘッド・スタジアム」での敗戦だったことから
ファンやメディアは「バローヘッド」と揶揄、シード2位ながらベンガルズにアウェイのムードは薄い。
さらにチーフスは前試合のジャガーズ戦で足首を痛めたQBマホームズのコンディションが気になる。
リーグ1位の攻撃力を誇るチーフスに8位のベンガルズも食い下がり、互いに譲らぬ接戦に。
OT(オーバータイム)が見えてきた残り時間0:17、一つの反則で均衡が崩れた。
痛めた足首でスクランブルをかけたQBマホームズが20yゲインからサイドラインへ。
そこにDEオサイがフィールド外で不必要なファールを犯し、15yロス、一気にFGレンジへ進んだ。
残り8秒、45yのFGが決まり、ジ・エンド、チーフスが4年で3度目のスーパーボウルへ進んだ。
#1 KC 〇23-20● CIN #2
第57回スーパーボウルの会場はアリゾナ州グレンデールの『ステートファーム・スタジアム』。
カージナルズのホームであり、「フィエスタ・ボウル」の開催地で開閉式屋根を持つドーム・スタジアムは
2018年までの旧称『ユニバーシティ・オブ・フェニックス・スタジアム』のほうがわかりやすいかも。
屋根はアリゾナの直射日光から芝を守るためのもので、
同じ理由からMLBダイヤモンドバックスの『チェイス・フィールド』も開閉式屋根を導入していたが、
こちらは天然芝育成がうまくいかず、2019年に人工芝に張り替えている。
(カージナルズのスタジアムはスライド式にフィールドだけ外に出せるタイプ)
ちなみにフェニックス近郊でスーパーボウルが開催されるのは第49回大会以来。
対戦前の一番の話題はケルシー兄弟による初のプレーヤー「兄弟対決」。
兄ジェイソンは2011年、当時イーグルズのHCだったアンディ・リードが6巡(全体191位)指名。
弟トラビスは大学時代、素行で問題があったがなんとか選手に復帰させたのが兄ジェイソン。
その弟を2013年、イーグルズを離れ、チーフスHCに就任したリードが3巡(全体63位)で指名する。奇しくもHCリードが兄弟をプロへの道に導き、その兄弟がスーパーボウルで対峙することになった。
フィールド外では彼らを育てた母・ドナさんがメディアの注目を集めていた。
兄を敬愛するチーフスTEケルシーの背番号は兄の生まれ年の「87」、
「ケルシー家のすべての歴史はここからはじまっている」と彼は語る。
兄ジェイソンはQBにボールを供給するセンター(C)、幸いに兄弟がぶつかり合うことはない。
ヘッドコーチの兄弟対決は第47回スーパーボウル、
レイブンズHCの兄ジョン・ハーボー対49ersHCの弟ジム・ハーボーで実現し、兄ジョンが勝利した。
https://delfin.blog.ss-blog.jp/2013-02-06 SUPERBOWL XLVII
2017年以来、久々のシード1位同士の対戦となったが、
ホーム扱いのNFCイーグルズは前回優勝時の縁起を担いだか、緑のカラー・ジャージを選択。
しかし過去18回の対戦成績はホワイト・ジャージーが15勝3敗と圧倒的な戦績を残している。
(カラー・ジャージは第45回大会のパッカーズ、第52回イーグルズ、第54回チーフスのみが勝利)
スーパーボウルを前にQBマホームズがリーグMVPを受賞、
こちらも過去23年、「リーグMVP受賞選手はスーパーボウルに勝っていない」というジンクスが。
またレギュラーシーズンのパッシング・リーダーQBはスーパーに勝てない、というのもよく知られている。
「ブラック・ライブズ・マター」運動が浸透し、あまり声高にはメディアに取り上げられていないが、
スーパーボウルでは初の「黒人QB対決」となった。
とまあ、対戦前はデータ遊びやジンクスが並ぶのがNFLならではだが、
昨季、ラムズがホームでチャンピオンになる、という最大のジンクスを打ち破ったため、
これらのデータやジンクスもお遊びに過ぎないが、ファンはこういう対戦前の数字遊びが楽しい。
イーグルズ守備陣はパス・ディフェンスがリーグ1位、QBサック数は史上3位となる70を記録、
同一シーズンでQBサック10回以上の選手を4人排出するという史上初のチームとなっている。
チ―フス攻撃陣は獲得ヤード、総得点がリーグ1位でトータル・オフェンスもリーグ1位、
MVPマホームズが牽引するハイパー・オフェンスは2年前のスーパー出場時より凄みを増している。
鉄壁守備陣対超攻撃的なチームの対決となったが、
一戦必勝のスーパーボウルの場合、守備が強いチームに軍配が上がりがちだが、果たして。
試合前のセレモニー、まずは女優で歌手のシェリル・リー・ラルフが『Lift Every Voice and Sing』を。
続いてベイビーフェイスが『アメリカ・ザ・ビューティフル』、
そしてカントリー・シンガーのクリス・ステイプルトンによる『ナショナル・アンセム(国歌斉唱)』。
https://www.youtube.com/watch?v=WFKXJ091Ed4
Chris Stapleton Sings the National Anthem at Super Bowl LVII
アメリカ海軍の女性パイロット誕生50周年を記念し、
スーパーボウル史上初めて、「フライオーバー」の4機すべて女性パイロットというイキな計らい。
https://youtu.be/6BxVmSqZiEg
コイントスはビジターのチーフス(KC)がコールを当て、後半のレシーブをチョイス、
まずはイーグルズ(PHI)のレシーブ=攻撃からはじまることに。
オープニング・ドライブ、PHIはミドルパスを重ね、ゴール前に迫ると、
持ち前の強力OLを頼りにラン・アタックを重ね、最後はQBハーツの1yランで先制TD、7-0。
11プレイで75y進めた攻撃は圧巻、守備だけでないことを示してみせた。
KCのオープニング・ドライブ、こちらはバスにランにロング・ゲインを繰り出し、
最後はTEケルシーに18yのTDパス、事もなげに6プレイで75yを進み同点に、7-7。
続くシリーズ、PHIはパントに終わったが、KCは42yFGがバーに当たり、リードを奪えない。
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このミスで少しモメンタムがPHIに傾いたか、
第2Q、最初のプレイ、意表を突く形でWRブラウンに45yのTDパスが通る、14-7。
赤が多いスタンドからPHIのチャント「Fly, Eagles Fly」が響き、緑のジャージが存在感をアピールする。
続くKCの攻撃は3&OUT、このままPHIペースになりそうな気配だったが、
3ダウンでQBハーツがファンブル、LBボルトンがボールを拾い上げ、36yを駆け抜けた、14-14。
ところがPHIは気落ちすることなく、12プレイで75y進めると、
最後はQBハーツが4yのTDラン、21-14。
KCは8プレイでパントに終わると、残り4秒でPHIに35yのFGを決められ、24-14。。
KCが2シリーズ差を奪われ、前半を終えるとは誰が予想しただろうか。
『ハーフタイム・ショウ』、今年はリアーナがステージを務める。
蛇足だが、リアーナ自身は「キャパニック問題」で揺れるさ中、
2019年の第53回スーパーボウルのハーフタイムショウ出演を断っている。
https://www.youtube.com/watch?v=HjBo--1n8lI
Apple Music Super Bowl LVII Halftime Show
7年ぶりのステージ復帰の彼女、軽くお腹を撫でて歌いはじめる。(ステージ終了後に第2子懐妊を発表)
屋根付きスタジアムの利点を生かしたフローティング・ステージと赤い衣装が注目を集めた。
また後日団として「口パク疑惑」が取り沙汰されたが、
それ以上にゲストを加えない単独ステージが圧巻、賑やかしのゲストいらないのだよね。
後半のキックオフ、タッチバックからラン・アタックを軸にじっくりと12プレイで75yを進み、
最後はRBパチェコが1yのTDランで駆け抜け、24-21。
PHIは最初のプレイでWRサンダースがファンブル、再びLBボルトンがボールを拾い、24yを駆け抜け、
ファンブル・リカバーTDで逆転、と思わせたが、オフィシャル・レビューにより「パス不成功」に。
息を吹き返したPHIは苦労しながらドライブを重ねる。
強靭なOLを生かした得意のQBスニークによるギャンブル成功などを経て、
スーパーボウルタイ記録の17プレイを続け、60yを進み、33yのFGに結びつけた、27-21。
第4Q、チーフスは浅いダウンで小気味よくパスを続け、9プレイで75yをゲインし、
WRトニーに5yのTDパスを決めた、28-27。
PHIはこのポストシーズン、初のリードを奪われる形になると次のシリーズは3&OUTに。
さらにWRトニーにスーパーボウル記録の65yのPRを決められ、一瞬でゴール前5yのピンチに陥った。
ゴール前のKC、ハドルでぐるぐる回転する「SNOW GLOBE」の縮小版を見せるなどリラックスして挑み、
3プレイ目にWRムーアに4yのパス、こともなげにTDを決めた、35-27。
スーパーボウル経験者の多いKCは自分たちをナニをすべきか、わかっている感じだ。
一方のPHIはTDは奪えているが確実にゲインできるプレイが見つかっていない。
強靭なOLのQBスニークは鉄板の強さだが窮地に役立つプレイ、ゲインするキー・プレイとは言い難い。
それでも残り9:22、ゲームの行方はまだわからない。
PHIは短めのパスを繋ぎ、守備が上がってきたところに45yのパスが通り、8プレイで75yゲイン、
最後はゴール前2yからQBハーツが駆け込んでTD、2ポイント・コンバージョンも決め、35-35。
PHIの堅牢なOLとDLは眠りに就いているわけではない。
残り5:15、ボールを持つKCはカンタンにTDを上げると相手に時間を残してしまうため、
じっくりと攻め切り、最後はFGで充分という展開。
PHI時代から「タイム・マネージメントが下手」と評されるHCリードの本領が問われる。
ランを織り交ぜ、QBマホームズのパスがテンポよく決まっていく。
それに焦ったか、残り1:54、3rd&3、ゴール前15yの状況で守備がホールディングの反則。
これで1stダウンとなり、PHIは後がない状態に。
残り1:48、KCは時計を消費するべく、ランを選択。
一方のPHIは守備を緩め、TDを取らせ、最後の時に賭ける布陣に。
しかしボールを持ったRBマキノンはゴールライン直前でスライディング、時計を止めない。
PHIはやむなく最後のタイムアウトを消費するが、すでに雌雄は決していた。
2度のニー・ダウンで時計を流し、Kバトカーの27yFGが決まり、38-35、熱戦の幕は閉じた。
ゴール前で相手チームがファールを犯し、決勝FGに繋がったのは
奇しくもチャンピオンシップと同じようなエンディング・シナリオだった。
カンザスシティ・チーフス 〇38-35● フィラデルフィア・イーグルズ
https://www.youtube.com/watch?v=BWkt79xkd00
2023 Super Bowl Game Highlights
KCはTD、TD、TD、FGと後半4回、完璧なポゼッションを展開、
最後のFGはゲームの勝利と3回目の栄冠を手中に収めるものだ。
ここでも繰り返し書いているが「前半と後半は違うゲーム」というのがフットボールの定説、
HCリードは見事に説を立証、「ポストシーズンに弱い」というレッテルはもう忘れ去られるだろう。
また強固なイーグルズ守備がモーション変更の対応力に不備があることを見抜いていたという。
コーチ陣のスカウティング力も見事としかいいようがない。
QBハーツはタッチダウン・ラン3回を決め、QBとしてはスーパーボウル記録を刻んだ。
しかし売り物だった強靭で恐怖のPHIのパス・ラッシュは今シーズン2度目のQBサック0で終わっている。
https://www.youtube.com/watch?v=FD3nNykelUo
Super Bowl LVII Trophy Presentation for Kansascity Chiefs
この数字はKCOL陣が足首に不安を抱えるQBマホームズを見事に守り通した証。
またOLがルーキーRBパチェコの76yを筆頭に158yを稼いだラン・アタックを支えた。
一方のPHIはQBハーツが70yを走ったがトータルで115y、
シーズン1,269y走ったエースRBサンダースはチーム3番目の16yに終わっている。
前半はリズムがつかめず苦しんだQBマホームズ、後半はパス14回で13回成功、2TDを記録。
1回の失敗は意識的にエンドゾーンに投げ込んだもの、というパーフェクトな出来栄え。
シーズンMVPのスーパー勝利は第34回のカート・ワーナー(セントルイス・ラムズ=当時)以来だ。
(タイタンズが数ヤード届かなかったあの試合デス)
大きな祭りが終わり、フットボール・クレイジーには冬眠の時期というところですが、
今年は新リーグ「XFL」がスーパーボウルが終わった週末の2月18日にKICKOFFする。
https://www.xfl.com/ XFL
WWFとNBCが出資し、2001年に設立、2020年に復活するもコロナ禍で打ち切りに。
その後、ザ・ロック=ドウェイン・ジョンソンらの出資グループが買収し、今年復活を遂げることに。
ディズニーとESPNが5シーズンの放映権契約を結んでいるところからリーグ維持が見込めそうだ。
リーグは2地区、8チームで10試合を行い、各ディビジョン上位2チームでプレイオフを行う。
ノース・ディビジョン;
DC・ディフェンダーズ
シアトル・シードラゴンズ
セントルイス・バトルホークス
ベガス・バイパーズ
サウス・ディビジョン;
アーリントン・レネゲイズ
ヒューストン・ラフネックス
オーランド・ガーディアンズ
サンアントニオ・ブラーマス
NFLのスタジアムを併用しないところが特徴的、新たなファン獲得へのアイデアだろう。
さらに4月15日にはUSFL(United States Football League)がKICKOFF、2年目のシーズンを迎える。
https://www.theusfl.com/ USFL
かつてNFLの強豪リーグとして1983~85年の春夏にプレイ、4年目で解散、
スティーブ・ヤング、ジム・ケリー、ダグ・フルーティ、レジー・ホワイト、ハーシェル・ウォーカーらを
輩出したリーグが2022年、当時のチーム名を引き継いで復活している。
こちらも2地区、8チームで10試合、各ディビジョン上位2チームでプレイオフを行い、
FOXスポーツが放映権を担う。
ノース・ディビジョン;
バーミンガム・スタリオンズ
ヒューストン・ギャンブラーズ
メンフィス・ショーボーツ(2022年はタンパベイ・バンディッツ)
ニューオーリンズ・ブレイカーズ
サウス・ディビジョン;
ミシガン・パンサーズ
ニュージャージー・ジェネラルズ
フィラデルフィア・スターズ
ピッツバーグ・モーラーズ
2022年はコロナ禍のため、バーミンガムの2つのスタジアムだけでプレイする「バブル・シーズン」に。
2023年はバーミンガム、メンフィス、キャントン、デトロイトの4個所にチームを集め、開催予定だ。
もはやアメリカではフットボール一人勝ち状態が止まらないようだ。
Are you ready for some Football???
SUPERBOWL LVI [Sports]
1978年から続いていた「16試合制」(それまでは14試合制)から一歩踏み出し、
「17試合制」を導入した今シーズン。
中止を余儀なくされてきた『インターナショナル・ゲーム』も復元、
2試合の「ロンドン・ボウル」も問題なくこなし、
COVID-19(コロナ禍)もドコ吹く風で、成長の一途を遂げるモンスター・リーグ=NFL。
「フットボール・クレイジー」にとっては単純に楽しみが一週増える「17試合制」には胸躍るが、
日本サイドではNHK-BSが今シーズンの中継なし、というお寒い風がシーズン前に吹き抜けた。
放映権料の値上がりか、東京+北京オリンピックという目玉コンテンツに放映ワクを空けたかったのか、
国営放送の裏事情は測りかねるが、
いずれにしろ急騰する現地のNFL熱は太平洋ですっかり冷やされ、日本には伝わってこないようで。
現地の視聴者数は増え続け、アメリカ・プロスポーツでもっとも成功しているコンテンツなのですけどねえ、
この国のメディアは「日本人選手」が活躍しない限り、注目&放映しないかんね。
「大谷フィーバー」にしたって、シーズン終盤、プレイオフにも出ないチームの中継してどうする、って話。
ゲームが観たいのではなく、異国で活躍する「日本人」が観たいのがこの国のスポーツ・メディアでさあ。
世界でもっとも大きく、もっとも成功しているリーグ=NFLは現在32チーム、
今シーズンからの「17試合制」を見越して、昨シーズンからプレイオフ枠も「7チーム」に増加している。
https://delfin3.blog.ss-blog.jp/2021-02-08 2020シーズン
以下が今シーズンのプレイオフ進出チームの顔ぶれ、写真のトーナメントと照らし合わせてみてね。
AFC;
#1 テネシー・タイタンズ 12勝5敗(AFCサウス優勝)☆
#2 カンザスシティ・チーフス 12勝5敗(AFCウェスト優勝)
#3 バッファロー・ビルズ 11勝6敗(AFCイースト優勝)
#4 シンシナティ・ベンガルズ 10勝7敗(AFCノース優勝)
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#5 ラスベガス・レンダーズ 10勝7敗(ウェスト・ワイルドカード#1)
#6 ニューイングランド・ペイトリオッツ 10勝7敗(イースト・ワイルドカード#2)
#7 ピッツバーグ・スティーラーズ 9勝7敗1分(ノース・ワイルドカード#3)
NFC;
#1 グリーンベイ・パッカーズ 13勝4敗(NFCノース優勝)☆
#2 タンパベイ・バッカニアーズ 13勝4敗(NFCサウス優勝)
#3 ダラス・カウボーイズ 12勝5敗(NFCイースト優勝)
#4 ロサンジェルス・ラムズ 12勝5敗(NFCウェスト優勝)
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#5 アリゾナ・カーディナルズ 11勝6敗(ウェスト・ワイルドカード#1)
#6 サンフランシスコ・49ers 10勝7敗(ウェスト・ワイルドカード#2)
#7 フィラデルフィア・イーグルズ 9勝8敗(イースト・ワイルドカード#3)
勝利数が同数なのに順位付けされていることに疑問を感じる向きもあるかもしれないが、
NFLには勝利数で並んだ場合の「タイ・ブレーク・ルール」が存在。
「直接対決成績」「地区内成績」などなど様々な12の要件で順位付けられる。
(ドラフトが完全ウェーバー制=下位から順に指名なので、32位まで順位付けする必要性がある)
その辺は法律にうるさい国ならではで疎漏はナシ、ちなみに12番目の要件は「コイントス」ですぜ。
タイタンズとチーフス、イーグルズと選外となったセインツは「直接対決」の結果で、
シーズン中の1試合が、#1のホーム・フィールド・アドバンテージ+一回戦BYEを得る得ないか、
プレイオフ出場できるかできないかを大きく左右、同時にシーズン中の「消化試合」解消にも繋がる。
(上記 ☆印のチームは初戦免除)
プレイオフ開始前は当然ながら1試合目BYEとなるシード1位のチームが本命視され、話題をさらう。
2年連続カンファレンス・チャンピオンシップで退けられているパッカーズが、
2年連続MVPのQBロジャーズを擁し、久々のスーパー出場なるか。
周囲の予想を裏切り、まさかの1位の座を手にしたタイタンズがそのまま快進撃を続けるのか。
もちろんバッカニアーズのスーパー連覇やチーフスの3年連続出場など、常連チームの話題も事欠かない。
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1月16日、『スーパー・ワイルド・カード・ウィークエンド』でプレイオフの幕が上がる。
もっとも「おもしろく」「質が高く」「密度濃い」フットボールが繰り広げられるひと月のKICKOFF。
1ラウンドでの波乱はワイルドカードの49ersが地区優勝のカウボーイズを退けたこと、
ただし低迷のNFCイーストの星勘定はアテにならないので、アップセットとはいえず、順当な週末に。
23日の『ディヴィジョナル・ラウンド』はアメリカを覆った寒波同様、フィールドに冬の嵐が吹き荒れた。
シード#1のタイタンズがベンガルズに、同じく#1のパッカーズが49ersにアップセットを食らう。
さらに翌日曜にも波は収まらず、連覇を狙う#2バッカニアーズがラムズにホームで敗れた。
この敗戦で「G.O.A.T」はシーズンエンドどころか、引退のウワサが。(数日後、引退を発表)
#2チーフスもあやうく荒れ狂う寒波に飲まれかけたが、
O.T.(オーバータイム)で新進気鋭のビルズを退け、首の皮一枚で望みを繋いだ。
このラウンドはすべての試合が3点差以内の僅差(チーフスは同点でO.T.突入後、TD)、
全試合観戦する身としてはどのゲームも最後の1秒まで見逃せず、ただただヨダレモノの週末が続いた。
成績上位が消え去った『カンファレンス・チャンピオンシップ』は31日にKICKOFF。
真っ赤に染まった「アローヘッド・スタジアム」でAFCチャンピオンに輝いたのはアウェイのベンガルズ、
チーフスの3年連続スーパー出場を打ち砕き、33年ぶりのスーパーボウル出場のチケットを手にした。
続いて第56回スーパーボウル会場となるホームに49ersを向かい入れたラムズ、
ここでもう一試合戦うべく、食い下がる同地区のライバルをねじ伏せ、チケットを手にした。
ここもまた両試合とも3点差ゲーム、最後まで手に汗握るハード・コンテンツ、
気を抜けない3時間x2試合という、ここでもシアワセな時間が過ぎていく週末でした。
スーパーボウル出場チームは奇しくもともにシード#4チーム、NFLのプレイオフでは珍事でもある。
https://www.youtube.com/watch?v=FvqWtWTUNMA
[Lift Every Voice and Sing} Performed by Mary Mary at Super Bowl LVI
第56回スーパーボウルの会場はロサンジェルス郊外イングルウッドの『SoFiスタジアム』、
2020年にラムズとサンディエゴから移転したチャージャーズがホームとして供用している。
(2028年のロス・オリンピック開会式会場として使用予定)
蛇足だが、チャージャーズは2024年、7マイル離れたエルセグンドに新スタジアムを着工予定だ。
ラムズのホーム・スタジアムであるが、今大会のホスト・チームはAFCであるため、
ベンガルズにジャージの選択権があり、彼らはホーム用ブラックのカラー・ジャージを選択した。
過去17回のスーパーボウルを紐解くとホワイト・ジャージが14勝、
カラー・ジャージーは第45回パッカーズ、第52回イーグルズ、第53回チーフスの3勝のみ。
前回大会でバッカニアーズがホームながらホワイト・ジャージを選択し、勝利したのは記憶に新しいが、
ベンガルズはそのあたりは気にしなかったご様子、なぜだ。
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スーパーボウル戦績はラムズ1勝3敗、3年前の第53回大会でペイトリオッツの前に敗れているが、
5年目のHCショーン・マクヴェイ指揮下で2度目の出場を数えるが、LA時代は無冠。
セントルイス時代にタイタンズ相手に繰り広げた「芝生の上で行われる最高のショー」と評される
第34回での勝利がチーム唯一の栄冠、今回勝てば22年ぶりの栄冠に輝くことに。
一方のベンガルズは80年代に2度の出場を遂げるも、
ともにQBジョー・モンタナ擁する49ersの黄金期に対峙、
第23回ではあの『モンタナ・マジック』で手がかかっていたロンバルディー・トロフィーを奪われている。
ここ5シーズンは負け越しを重ね、「ドアマット・チーム」化していたが、
奇しくも3度のスーパー出場はいずれも前年負け越しからのジャンプアップだ。
この頃は日本でもがっつり地上波放映(日テレ・21時台?かなあ)されていたので、
この試合のモンタナを観て、NFLファンになった(というか49ersブーム的な)人は多いはず。
https://www.youtube.com/watch?v=lXoj0R8x9fU
Jhene Aiko Sings [America the Beautiful] at Super Bowl LVI
さらに対戦前の余談。
ラムズHCショーン・マクヴェイは36歳(!)、ベンガルズHCザック・テイラーは38歳(!)、
これはスーパーボウルだけでなく、ポスト・シーズンのHC最年少対決。
ラムズQBマシュー・スタフォードは2009年ドラフト全体1位指名、
デトロイト・ライオンズのエースQBとして12シーズンを過ごすもプレイオフはわずか3度で3敗。
今オフにラムズはエースQBジャレッド・ゴフとのトレードを画策、
彼のタレントを見出し、スーパー出場に漕ぎつけたのだからラムズ経営陣の慧眼である。
ベンガルズQBジョー・バロウも2020年ドラフト全体1位指名で、
今回は「全体1位指名QB対決」というわかりやすい見出しがつけられている。
しかしバロウはルーキー・シーズン11試合目に膝の靭帯を断裂、シーズン・アウトの憂き目に。
今シーズンの復帰と活躍から『カムバック・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー』に輝き、
1991年以降、プレイオフ勝利のないベンガルズを晴れ舞台に引き上げる救世主となった。
ともに通算成績負け越しQBが先発する対決、というヘンな冠もいただいている。
「ジョー」バロウは「大学全米制覇」を遂げ、これで「スーパー勝利」を手にすると
ネイマス、モンタナに続く「ジョー・クール」3世の誕生だ、などともウワサされている。
彼にフィットさせるため、大学時代からのターゲットWRジャマール・チェイスをドラフト1位で獲得、
チーム躍進のコンビが強力ラムズ守備陣に風穴を開けるか。
AFC決勝でチーフスのパス攻撃を完全に封じ込めた無名のベンガルズ・セカンダリー陣が
移籍のQBスタフォード&WRクーパー・カップ+オデル・ベッカムの二枚看板を封じ込めるか。
通算成績はベンガルズの6勝1敗だ。
https://www.youtube.com/watch?v=ucr-OJo0Iig
Mickey Guyton Sings [the National Anthem] at Super Bowl LVI
試合前のセレモニー、まずは地元のオーケストラによる「Lift Every Voice and Sing」。
続いてR&Bシンガーのジェネイ・アイコによる『アメリカ・ザ・ビューティフル』。
そしてカントリー・シンガーのミッキー・ガイトンによる『ナショナル・アンセム(国歌斉唱)』。
「スーパーボウルがロサンジェルスに帰ってきた」、
ドウェイン・「ロック」・ジョンソンのマイク・パフォーマンスで出場チームを呼び込む。
1993年の第27回大会がローズボウルで行われて以来、LAでは30年ぶりの開会となる。
なにせラムズ、レイダーズともに1994年にこの街を離れ、
2016年にラムズが戻るまで20年以上、NFLフランチャイズの空白地だったのだ。
その喜びをこんな演出で盛り上げるのもアリかな。
コイントスはビジターのラムズ(LAR)がコールを外し、ベンガルズ(CIN)が後半のボールをチョイス、
まずはLARのレシーブ=攻撃からはじまることに。
https://www.youtube.com/watch?v=S4A3RlBZABE
Guy from Fortnite with The Most Electrifying Introduction in Super Bowl History
現地時間2月13日18:30KICKOFF。
1stシリーズ、LARはファーストダウンを取るがパントで終わると、
CINはハーフウェイでボールが止まり、ここで4thダウン・ギャンブルに挑む。
これは失敗に終わったが、スーパーボウルが普通のゲームではないという気概を見せてくれた。
LARはハーフウェイでもらったボールをわずか6プレイでエンドゾーンへ運び込んだ。
ラストはWRベッカムへ17ヤードのTDパス、まずはホームながらアウェイのLARが7-0と先制。
ギャンブル失敗からの一気呵成、フットボールのモメンタムはこんな風に動いていく。
それぞれパントを重ね、停滞しかけたムードを壊したのはバロウ&チェイスのフレッシュ・コンビ。
みごとなシングルハンド・キャッチで46yパスを成功させ、29yのFGに繋げ、7-3と反撃の狼煙。
第2Q、それを意にも介さず、35y、25yのロングパスを決め、最後はWRカップに11yTDパス、
わずか6プレイで75yを進めた「プレイオフ慣れしてない」はずのQBスタフォードの落ち着きぶり。
PATのキックを外してしまい、大舞台で小骨のようなミスが響かないといいのだが、13-3。
ここでCINは気落ちせず、RBジョー・ミクソンのランプレイを軸に12プレイを重ね、
ラストはそのミクソンからWRティー・ヒギンズへ6yTDパスというトリックプレイで75yをドライブ、
13-10と食い下がる。
LARは8プレイを重ねるが、QBスタフォードがエンドゾーンに投げ込んだパスはインターセプト。
CINのギャンブル失敗、LARのPAT失敗という鍔迫り合いからLARが先に大きなミスを犯した。
ハーフウェイからのパスなのでパント代わりともいえなくないが、モメンタムが動く大きなプレイだ。
これを助けたのが強力LAR守備陣、前半残り1:30あったが、5プレイでパントに追い込む。
一方のCIN守備陣も3&OUTに留め、いずれも追加点を重ねられず、13-10のまま、前半終了。
スーパーボウル、もうひとつのお楽しみは『ハーフタイム・ショウ』。
今年はヒップポップが初のメイン(ゲスト出演は多々あり)、レジェンドたちのステージングだ。
https://www.youtube.com/watch?v=gdsUKphmB3Y
Pepsi Super Bowl LVI Halftime Show
愛国歌、国歌斉唱、ハーフタイム・ショウとマイノリティ・メインで行われたのは「BLM」の影響か。
エミネムの膝をついたポーズはキャパニックへの敬意を表したものだったのだろうか。
後半のキックオフ、タッチバックからCINの攻撃、最初のプレイでパス・プロテクションが崩れながらも、
WRヒギンズへパスすると、カバーの名手CBジェイレン・ラムジーが転倒。
そのままエンドゾーンに駆け込み、75yのTDパス、17-13と逆転。
CBラムジーはフェイス・マスクだとアピールするが認められず、わずか12秒での逆転劇となった。
続くLARの攻撃、最初のパスをレシーバーが弾き、ボールはCBアウジーがインターセプト、
わずか2つのプレイで一気にモメンタムはCINに傾いた。
流れを掴んだCINは4thダウン・ギャンブルを成功させるも、11y進んだのみ。
LARの守護神DTアーロン・ロナルドに2度のQBサックが痛手、FGに終わり、20-13。
キャッチアップできるLARは10プレイを重ね、52y進み、41yのFGを奪う、20ー16。
LARの攻撃はテンポがいいが、ランプレイが出ないため、パス偏重、
CINのセカンダリーが大きな穴を開けることなく持ちこたえている、という印象だ。
その後、互いに2回の3&OUTを重ね、第4Qヘ。
シーズ最多被QBサックのOL陣をタレント揃いでリーグ1位のLAR守備が蹂躙、
CINはパス・プロテクションが持たず、肝心なところでQBサックを奪われ、ボールが進まない。
第2Q、ケガでWRベッカムを欠き、ラン・アタックも見い出せず、単調な攻めを繰り返すLAR、
後半開始時の激しいボールの動きは一転、手詰まり気味な攻撃を堅牢な守備陣が盛り立てるという状況に。
CINのRBミクソンのラン・アタックがヤードを稼いでいるのでこれが得点に結びつくか。
LARは後半、WRカップが鳴りを潜めているのが気にかかる。
停滞気味の空気を切り裂いたのはLAR、互いに4連続パントとなりそうな4th&1という状況、
LAR30yという不利なポジションながらギャンブルを敢行、WRカップのランプレイが突き抜けた。
ノー・ハドルと出ないランプレイを補うショート・パスでリズムを作り、「2ミニッツ」へ。
ゴール前8yに迫られるも、狭さゆえ守りやすいCIN守備はパスを許さない。
しかしこれまで献身的だった守備陣がファールを重ね、容易く1stダウン、音を上げた形に。
最後はWRカップへ1yのTDパスが通り、23-20と逆転。
15プレイ、4:48を費やされ、CIN守備陣は疲弊してしまった。
NFLの常識では守備の集中力は11~12プレイしか持たないといわれており、LAR攻撃陣の粘り勝ち。
試合時間残り1:25、タイムアウトも2つあり、TDを奪うには十分な時間が残っている。
WRチェイスへ17y、WRボイドへ9yのパスが通る。
2nd&1でロングパス投げ捨て、3rd&1のランをDTドナルドが止める。
運命の4thダウン・ギャンブル、何度目だろうか、DTドナルドがQBバロウに襲いかかる。
投げ捨てパスがフィールドに転がり、ジ・エンドとなった。
NFC決勝でDTドナルドがQBガロポロに襲いかかり、インターセプトで幕を閉じたシーンが重なった。
シンシナティ・ベンガルズ ●20-23〇ロサンゼルス・ラムズ
https://www.youtube.com/watch?v=4x4MND-Rhrc
GAME Highlight
LARは2度目の栄冠、前述の通り、「ロサンジェルス」・ラムズとしては初の栄冠。
LAにロンバルディ・トロフィがもたらされるのは第19回のロサンジェルス・レイダーズ以来のこと。
スーパーボウルMVPはWRクーパー・カップ、アーロンでもよかったと思うけどね。
今大会の視聴者数は1億1230万人(!)、低調だった昨年から急増、
アメリカでもやはりテレビ離れが進んでいるといわれているが、異例の数字を残している。
「クール・ジョー」になれなかった次世代QBバロウはこの試合7回の被QBサック、
またポストシーズンでも通算19回を記録、いずれも不名誉な新記録となった。
ファンに「Who Dey」と吠え続けてもらうシーズンを送るには、
弱小チームを蘇らせた新星QBを守るOLの再構築が必須だ。
多くのドラフト権を手放し(NFLではドラフト権をトレードできる)、FAで強化したLAR、
この勝利と引き換たその先にはセントルイス時代に見舞われた「揺り戻し」が待っている。
この氷河期をどう乗り越えていくのか、注目していきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=JGlm-blGgsY
Super Bowl LVI Trophy Presentation for Los Angeles Rams
次なるNFLの取材行はいつのことやら、それどころか海外渡航も未だ見えない日々が続く。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-04-07 (ロンドンボウル取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-07-09 (ハワイ・プロボウル取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-05-23 (メキシコボウル取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-07-23 (シカゴ取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-10-31 (ダラス・新スタジアム取材)
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-10-15 (ミネアポリス取材)
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-11-06 (デンバー取材)
http://delfin3.blog.so-net.ne.jp/2017-10-20 (オークランド取材)
いつものようにフットボール・クレイジーには冬眠の時期が訪れる、9月まで永い眠りのとき。
Are you ready for some Football???
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SUPERBOWL LV [Sports]
『プレシーズン・ゲーム』(オープン戦)の全試合キャンセル、
『インターナショナル・ゲーム』(ロンドン4試合、メキシコシティ1試合)の開催中止を早々に発表、
いつも通りとは言いがたいが、
NFLはいつも通りの9月に『レギュラー・シーズン』をKICKOFF。
様々なイベントやプロ・スポーツが中止やシーズンの短縮を強いられる中、
NFLは通常通りのシーズンをこなしていく、空虚な観客席とともに。
突発するチーム・スタッフの罹患や主要メンバーやコーチの濃厚接触など
チームの動きを縛るニュースがたびたびリーグ内を駆け巡る。
日程変更やバイ・ウィークの入れ替えなどで16試合の公式戦は無事に消化され、
リーグは困難な一年を例年と変わりない形で乗り切ってみせた。
年明けの1月からは『スーパーボウル』へのチケット争奪戦となるポストシーズンが始動。
世界最大級のリーグであり、もっとも成功しているスポーツ・エンターテインメントの一つであるNFLは、
今シーズンから『ワイルドカード』枠を1つ増加した。
成功しているからこそ、放映権料という味わい深いパイを増やさない手はないからね。
各カンファレンス、地区優勝4チームにワイルドカード3チームを加えた7チームが
ポストシーズンに進む形に。
必然、シード2位のファーストラウンド・バイ(免除)は消え、(写真2=ブラケット参照)
特等席の恩恵はシード1位のみ与えられることとなり、
「Win or Go Home」=一戦必勝のトーナメントの過酷さはさらにその度合いを増すことに。
1978年から続けてきた「16試合制」も今シーズンがラスト、
2021年シーズンからは「17試合制」が導入され、NFLは成長・拡大の一途を辿る。
将来的にはワイルドカード枠をさらに1つ増やし、各地区2位まで出場可能に、なんて試案も噂されている。
困難な時期にぶち当たってしまったわけが、パイを増やす道行きをく突き進んで行く、
そのポストシーズン、初戦のワイルドカード・プレイオフを勝ち上がったチームにおもしろい現象。
AFCはQBマホームズ(KC)、ジャクソン(BAL)、アレン(BUF)、メイフィールド(CLE)と
平均年齢24歳に至らないニュー・ジェネレーションが顔を連ねる。
NFCではロジャーズ(37歳・GB)、ブリーズ(42歳・NO)、ブレイディ(43歳・TB)という
レジェンダリーな顔ぶれが残り、カンファレンスに生まれたQBジェネレーションが話題を生んだ。
次世代QB対決は昨年のチャンピオン=カンザスシティ・チーフス(KC)がシード1位の貫録を見せ、
パトリック・マホームズは対戦前の予想通に連覇の頂を目指すことに。
波乱が巻き起こったのはNFC、シード5位のタンパベイ・バッカニアーズ(TB)が
初戦でアウェイながらシード4位のワシントン・フットボールチーム(WAS)に順当勝ちすると、
『ディヴィジョナル・プレイオフ』ではシード2位のニューオリンズ・セインツ(NO)を挫き、
『NFCチャンピオンシップ』でもシード1位のグリーンベイ・パッカーズを退け
周囲の予想を大きく裏切り、頂に駒を進めた。
リーグ内で囁かれていた「ホームチームは出場できない」という「スーパーボウルの呪い」を打ち破る、
という大きな話題とともにまさかのトム・ブレイディ、まさかの43歳は自身10度目のスーパーボウル、
「G.O.A.T.」が刻んだこの数字は偉業であり、異様でもある。
さまざまなトピックはさておき、第55回スーパーボウルは個人的には楽しみな対戦に。
チーフスはHCショッテンハイマー時代から愛してやまないチーム、
プレイオフで勝てない彼にブラウンズ時代から幾度となく切ない思いをさせられ、
58番には守備のおもしろさを教えてもらった。
バッカニアーズは初めてNFL取材に赴いたチーム。
8月のトレーニング・キャンプに1ヶ月張り付いたのだが、
当時は「タンパに行く」と知人に告げてもキョトンとされる地名だった。
HCダンジー指揮下でプレイオフ常連にのし上がった頃で、
その後、彼が去り、HCグルーデンが初のスーパーボウル制覇を成し遂げる少し前の頃合い。
バッカニアーズ誕生前から「ヤンキースのキャンプ地」として名を馳せていたこの街、
まさか松井秀喜の入団で連日、日本のニュース番組でその名を連呼されることとなるとは。
それはまさに彼らがスーパーボウル初制覇を遂げた春先のお話し、「Yankees Suck」。
まずはH.E.R.の「アメリカ・ザ・ビューティフル」。
https://www.youtube.com/watch?v=qTrYd6o-OR8
H.E.R. performs 'America the Beautiful' before Super Bowl LV
チーフスは第1回スーパーボウルに出場、第4回に初制覇、
昨年=第54回を制したことで、50年ぶりの栄冠をもたらした。
バッカニアーズは2008年からプレイオフすら出場できておらず、
第37回スーパーボウルが唯一の出場で唯一の栄冠だ。
今年度のホストチームはNFC、
NFLではホームチーム(ホスト)にジャージ・カラーの選択権が与えられており、
バッカニアーズはプレイオフをアウェイで勝ち上がってきた縁起を担ぎ、ホワイト・ジャージを選択した。
スーパーボウルでは2004年以降、カラー・ジャージはわずか3勝しかしていない、なんてデータもある。
(第45回GB、第52回PHI、第54回KC)
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ざっくりした対決の構図は「魔法使い」マホームズを中心としたチーフスの攻撃と
リーグ1位のターンオーバー・レシオを誇るタンパ守備陣の対決、という感じ。
蛇足ながらスーパーボウルでの「攻撃1位」対「守備1位」の対決は守備が有利、というデータが。
コイントスはビジターのチーフス(KC)がコールし、後半のボールをチョイス、
まずはバッカニアーズ(TB)のレシーブ=攻撃からはじまる。
つづいてナショナル・アンセム(国歌斉唱)。
https://www.youtube.com/watch?v=vswaT_KOZCw
Jazmine Sullivan & Eric Church Sing the National Anthem at Super Bowl LV
現地時間2月7日18:37KICKOFF。
1stシリーズ、TBは3&OUT、つづくKCもファーストダウン1度更新したのみ、
バッカニアーズも同様に1度の更新でパント、
QBブレイディは2年前、一方のQBマホームズは昨年とスーパーボウルMVP対決もまずは膠着状態。
KCのランが出はじめるが、パスは一度も通らず、49yのFGでまずは3-0と先制。
先制点は取ったものの攻撃の波を掴めないKCを尻目に、TBはランとパスを小気味よく織り込み、
最後はTEグロンカウスキーに8yTDパスであっさり逆転、7-3。
QBブレイディはスーパーボウルの第1Q初のTDという奇妙な記録付き。
3&OUTのKCを尻目に、小気味いいテンポたTBはゴール前2yまで進み、4thダウン・ギャンブルに。
KここはCディフェンスが守り切り、モメンタムを呼び込む流れに。
しかしKCは続く攻撃もリズムを掴めず、さらにパント時にペナルティで後退、
蹴り直すとわずか29yのミスパントに。
TBはKC38yという好ポジションから攻撃開始み
踏ん張るKCディフェンスがインターセプトするが、ペナルティで水泡に。
なんとかFGに押し留めたかと思われたが、ここでもペナルティで1stダウンを与え、
最後はTEグロンコに2つめのTDパスが通り、14-3、KCは反則で自壊した形。
これでようやく目覚めたか、KCは前半残り6:00からボールを進めるも、
レッドゾーンに入ると堅牢なTBディフェンスに阻まれ、34yのFGに留まり、14-6に。
こちらはキックオフ直前のおなじみフライ・オーバー。
Super Bowl LV flyover
TDを奪えなかった上に、1:05も残してしまったのが大きな過ち、このミスをブレイディは逃さない。
ショートバスを刻むとまたKCディフェンスが34yのP.I.ペナルティの過ちを犯す。
わずか0:55で71yを進み、最後はWRブラウンにTDパスが通り、21-6と大きな追加点。
KCはTDを奪えず、TDを与えてしまう最悪の形、8つのペナルティで自らリズムを失ったまま、前半を終えた。
LTフィッシャー、 RTシュワーツ、LGオセメリとOL先発3名を欠いたことでパス・プロテクションを保てず、
QBマホームズにプレッシャーが襲いかかっている。
併せて彼のターフ・トゥ(足指の靭帯損傷)もあり、パス攻撃は不安要素が膨らむ。
TV画面には写らないが、パス・カバーがきついのか、パス・ドロップも多ことも気になる。
「守備のバッカニアーズ」が「攻撃力のチーフス」を封じた形で前半を終えた。
ハーフタイム・ショウは昨年もっとも売り上げを記録した「ザ・ウィークエンド」、
今回は距離を取るため、フィールドにステージを設けず、エンドゾーンに設営した。
The Weeknd’s FULL Pepsi Super Bowl LV Halftime Show
後半はKCの攻撃から、この1stシリーズでTDを奪えれば、試合の流れはガラリと変わる可能性も。
呼応してゴール前2yを止めたKC守備がボールを奪う、
あるいはリーグ4位のQBサックをお見舞いするか、
ブレイディにプレッシャーをかけ続けられれば、モメンタムはたやすく傾く。
「前半と後半は別の試合」というのがアメリカン・フットボールの常識、
なにしろKCは先にビッグプレイで流れを呼び込みたい。
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最初のプレイでRBエドワーズ=エレアが26yのビッグ・ゲイン、
しかしこのランだけで結局、52yのFG止まり、まだ希望の灯は見いだせない、21-9。
TBは返す刀でTEグロンカウスキーに25yのロング・パスを通し、
つづいてRBフォーネットが27yのロング・ランで事も無げにTDを奪ってみせる、28-9。
TDが取れないKC、TDを重ねていくTB、前半との違いが見い出せない。
先発を失っているKCのOLは崩壊状態、そこにリーグ1位のTBディフェンスが圧をかけ続け、
マホームズにパス・ターゲットを探す猶予を与えない。
さらにTB守備はパス・キャッチは許してもセカンド・エフォートを許さない集中力、
反面、KC守備はTBのラン・アタックを恐れ、やや保守的な傾向に陥っている。
QBマホームズはQBサックを食らい、続いてWBヒルに投げ込んだロング・パスは弾き飛び、インターセプト、
TB守備陣に完全に後手に回らされている。
TBはこのターンオーバーで3:34ときっちり時間を消費、
スナップ・ミスなどあったものの、52yのFGで確実な追加点、31-9。
この後、KCはなんとか13プレイを紡いでみせたが、ゴール前11yで「4th&9」のギャンブルに失敗、
22点差は縮まることなく、第4Qに雪崩れこんでいく。
TBはラン・プレイを中心に9プレイを重ね、追加点こそ奪えないが5:26も時計を食い潰す。
試合は残り8:06、KCはふたたび4thダウン・ギャンブル失敗、
ラストはインターセプトでジ・エンド、スコアに動きなく、そのまま終了を迎えることに。
Tampabay Buccaneers (#5) 31-9 Kansascity Chiefs (#1)
先発メンバーに欠場が多かったことを割り引いても、
マホームズが脳震盪で退いたブラウンズ戦で見せたディフェンシブ・チャンピオンの気迫は何処へ。
急場凌ぎのKCオフェンス・ラインをTBディフェンス・ラインがみごとに粉砕、
終始、主導権を掴まれたせいか、KCは前半8度の反則、95ヤード・ロスと迷走、
これは今シーズンの試合前半でもっとも多いペナルティ(結果、ペナルティ11度、120ヤード・ロス)に。
またスーパーボウルでTDスコアなしは第37回大会以来、
マホームズはNFLキャリア初のTDなしという不名誉な記録で終わった。
TBは2度目の栄冠、ワイルドカード・チームの優勝は7チーム目を数える。
ブレイディは7つ目のスーパーボウル・リングと5度目のMVPを獲得、
できることなら試合を支配したTBディフェンスのユニットにMVPを捧げたい。
この一戦で再度の「ステイ・ホーム」期間を楽しませてくれたNFLのシーズンも終了。
旅もままならないご時世が続きますが、NFL取材はいつになることやら。
過去の取材記事など眺めながら思いを馳せるばかり。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-07-23 (シカゴ取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-10-31 (ダラス・新スタジアム取材)
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-10-15 (ミネアポリス取材)
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-11-06 (デンバー取材)
http://delfin3.blog.so-net.ne.jp/2017-10-20 (オークランド取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-07-09 (ハワイ・プロボウル取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-05-23 (メキシコボウル取材)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-04-07 (ロンドンボウル取材)
9月には新しく変貌を遂げるシーズンが待ち受ける、それまでフットボール・クレイジーは冬眠の季節。
それまでに旅の冬眠時期も溶けるといいのだけれど。
Are you ready for some Football???
SUPERBOWL LIII [Sports]
正月ムードもすっかり消え去り、ひたすら乾燥しまくりの冬ですが、いかがお過ごしでしょうか。
1月頭に発作的に釜山に飛んで以降、ブログ更新を怠っております、すみません。
って今回に限らず、旅の綴りはいまだ2016年6月の「シンガ&KL」で滞ったまま,
ただただ「おんたいむ~」の旅の報告を重ねるばかりです。
その釜山から戻り、原稿の〆切と「NFL Playoff Games」から離れられず、画面を睨み続ける毎日、
メインのデスクトップPCを買い替えもあり、合間のデータ移行でこれまた画面見つめ続けの連続。
それでもまあ、昨今はブラウザもメーラーもクラウドでシンクロできるので、
買い替えによるデータ移行もかなりラクですけどね。
9月頭のKICKOFFから約16週間=4か月のレギュラー・シーズンを戦う32のチーム、
年末には4つの地区で優勝したチームと勝率上位のワイルドカード2チームに絞られ、
AFC6チーム、NFC6チームの12チームのみが1月からポスト・シーズンへ進む権利を与えられる。
プレイオフに進めなければ、この12月でシーズン・エンド、
とはいえ勝ち上がった12チームも負ければその瞬間にシーズンが終わる過酷な試練が待ち受ける。
選ばれた12のチームは一戦必勝のプレイオフ・トーナメントを戦い抜き、
生き残った2チームが対峙するのがSUPERBOWLというわけ。
昨今、アメフト(この略し方はスキじゃない)というと日大に引っ張られちゃいますけど、これが本筋。
さてそのPLAYOFF Games、「WILD CARD ROUND」は4試合のうち3試合でホームチーム敗戦の波乱、
「DIVISIONAL ROUND」は休養たっぷりのシード1、2位がホームで挑戦者をあっさり退けた。
このブログでも繰り返し記しておりますがNFLで「もっともおもしろい試合」と言われているのが、
「CONFERENCE CHAMPIONSHIPS」=スーパーボウル出場チームを決めるカンファレンス決勝です。
「ホームが圧倒的有利」ということを裏付けるように2013年以降、
シード1位がスーパーボウルを逃したのは2016年のダラスだけ。
レギュラー・シーズンで好成績を上げたチームが強いのはモチロンのこと、
その強いチームがホームで戦えるまさに「ホームフィールド・アドバンテージ」がこのデータに現れてます。
勝ち残るのはニューオリンズ(NO)とカンザスシティ(KC)か、というのが妥当なライン、
しかもスーパーボウルはできたばかりのアトランタのドームで行われるので、
ドームチームのNOがそのまま勝ち切るのかな、というのが大方の予想、というか自分の見解。
KCは個人的に好きなチームだが、アンディ・リードじゃスーパーは勝てまいな、という裏付けもあり。
とまあ、好き勝手な予想をしつつ、生中継の画面に食いついて見入る。
結果はAFC、NFCともにオーバータイム(OT)に突入し、アウェイのシード2位が勝ち切った。
そんな幕切れあるかねええ、書こうと思っても書けないシナリオ、フットボールはこれだからやめられない。
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第53回SUPERBOWLはジョージア州アトランタ『Mercedes-Benz Stadium』が会場、
ファルコンズのかつてのホーム「ジョージア・ドーム」に隣接して造られ、2017年にこけら落とし、
「Mercedes-Benz USA」が冠スポンサーとなっている開閉式のドーム球場。
キャパシティは71,000席、スーパーボウルの際には75,000まで拡張される。
動画のとおり、かなり異質のドーム・スタジアム、昔、家にこういう蒸し器あったよな、金物の。
アメリカの好景気に押されてか、このところNFLは新スタジアムの建設ラッシュ、
昨年のSB会場となったミネアポリスの「U.S. Bank Stadium」は2016年、それにアトランタが続き、
2020年には移転したラムズとチャージャーズが共用するスタジアムがLAで、
ラスベガス移転するレイダーズのホーム・スタジアムが「ザ・ストリップ」のすぐそばで産声を上げる。
「世界でもっとも成功しているプロ・リーグ」というだけあり、新しいスタジアムが続々登場。
なにせスタジアムが古くなれば、チャージャーズやレイダーズのように逃げ出すチームが現れ、
街自体がNFLフランチャイズを失ってしまうこともある。
公共物であるスタジアムは部分的に税金も投入される、そのため、住民投票で否決されると、
チームには他の町から移転の誘いが沸いてくるのだ。
試合前の話題は少しばかり盛り下がり傾向、ここ5年で4度出場のペイトリオッツ(NE)に興ざめの感が。
「パリティ」を基調とするNFLの理念にそぐわなくもあり、
この晴れ舞台で彼らを見続けるのはかつて4年連続出場したビルズを思わせ、食傷気味でもあり。
彼らのフットボールは素晴らしく、1勝2敗という低調から頂点まで這い上がったチームに罪はない、
なにせ8年連続チャンピオンシップ出場という驚異の成績を刻んでいるのだから。
一方のラムズ(LAR)はセントルイスに別れを告げ、かつての地に舞い戻り、わずか3年で大舞台へ。
チームを変貌させたのはHCショーン・マクベイ、30歳(!)でヘッドコーチ(HC)職に就き、
NFL史上最年少HCという話題をさらうばかりか、
前年4勝のチームを1年目で11勝まで引っ張り上げ、プレイオフにまで駒を進めてみせた。
そして今年はSB進出、もちろんこれはSB出場のHC最年少記録。
彼の指揮に応えたのが、3年目のQB#16J・ゴフ、4年目RB#30T・ガーリーのコンビ、
守備では今季のサック・リーダー、2年連続最優秀守備選手のDT#99A・ドナルドが5年目と
若いチームが老獪な「王朝」相手にどれだけ暴れまわれるかに注目が集まる。
#2 New England PATRIOTS(NE)vs. #2 Los Angeles Rams(LAR)
驚きは入場してきたラムズへのブーイング、
通常、強いチーム、有名選手に浴びせられるはずのブーイングが若いラムズの面々に注がれた。
おそらく原因はチャンピオンシップでとられるはずだった反則が取られなかったこと。
このファウルがなかったことでOTへ突入し、セインツは敗れ去った。
リーグの判定、措置に対するブーイングを若いラムズが背負わされる形に。
ナショナル・アンセム(国歌斉唱)はグラディス・ナイト、グラミー賞7回を誇る「ソウルの女帝」とのこと、
アトランタという土地柄にちなんだ選出だろうがちょっと馴染みがね、などと思っていたら、
演奏と噛み合わず、音ズレ、ムムムという感じの国歌斉唱で幕開け。
コイントスに勝ったラムズが後半のボールをチョイスし、まずはパッツのシリーズではじまる。
当然のようにパスで来ると思いきや、4連続でラン・アタック、
相手のウラをかくのがフットボール、1stシリーズのシナリオを組んでくるパッツのいやらしさよ。
5つ目のプレイで初めてのパスを試みるとこれがまさかのインターセプト、
ボールを奪ったラムズがイキオイに乗るには十分なプレイだったが、ここは3&OUTであっさりパントに。
相手にミスに乗じることができないと今度はピンチが押し寄せる。
パッツにテンポよくボールを進められ、あっさりレッドゾーン(20yライン)手前へ。
なんとベテランKゴストウスキが46yのFGをミス、実はこのFGミスがこのゲームを象徴していたのかも。
結局、パッツが11:47ボールを支配したが、どちらもキー・プレイを見い出せず、1Q終了、0-0。
その後、パッツが42yFGを決め、まずは3-0と先制。
圧倒的な攻撃力を誇るラムズは逆襲に転じたいが、3rdダウン・コンバージョンをクリアできない、
対するパッツも今一つリズムに乗れないまま、前半終了、なんと3-0という驚きのロー・スコア・ゲーム。
お楽しみのハーフタイム・ショウは「Maroon 5」にトラヴィス・スコットとビッグボーイがジョイント。
マルーン5はキライじゃないがライヴ向けじゃないよね、ステージングが噛み合わず、イマイチ感満載。
後半に入っても膠着状態が続く。
互いに2シリーズ、ボールを進められず、ディフェンスの奮闘というよりかは攻撃のキーが見いだせない状態。
特にラムズは肝心なところで反則を犯す、これがSBという大舞台が生み出す緊張の産物か。
3Q終了に近い12:49、ラムズのKズーレーンが53yのFGを決め、3-3の同点に。
このまま後半折り返し、3Qまでタッチダウン(TD)なしという史上初の珍記録が生まれた。
辛抱し続け点を与えないディフェンス、その守備陣に応えようともがくオフェンス、
攻撃している時間が長ければその間に守備は休むことができ、休んだ守備は相手の攻撃を容易く止められる、
というのがフットボールの裏表、守備が攻撃の背中を押すのか、攻撃が守備を勢いづけるのか、ガマンが続く。
4Q早々、ラムズが初めて12プレイを重ねるがボールは進まず、パントに。
すると18、13、7、29yとパッツのパスが通りはじめる。
最後はRBミシェルが2y、エンドゾーンに走り込み、このゲーム初のTDをあげた、10-3。
ここまでラムズ攻撃陣で一人気を吐いていたのがWRクックス、彼へのパスがキープレイになるかという矢先、
彼の目前でCBギルモアがインターセプト、残り時間4:17でラムズが致命的なミスを犯した。
あるいはパッツ・セカンダリーが彼を泳がせていたのかもしれない。
ガマンし続けていたラムズ守備陣に疲労の色、先ほどの点差でボールを持っていれば希望の兆しも見えるが、
ここでのボール・ロストは失望感に繋がり、一気に疲労が襲い掛かる。
スルズルとボールを進められ、41yのFGへ、13-3、パッツが2シリーズの差を奪った。
この時点で時計は1:12残っている、1TD返せば疲労困憊の守備陣も蘇りを見せるだろう。
しかしボールは進まず、48yのFGでオンサイド・キックに希望を繋ぐ。
この時点ではTD+FGでもFG+TDでも同点にする手順は変わらない。
しかしKズーレーンのキックは左に外れ、すべての計算は水泡に帰した。
13-3、ペイトリオッツが昨年の雪辱を果たし、ここ5年で3度目、通算6度目の栄冠を手中に収めた。
ニューイングランド・ペイトリオッツ 〇13-3●ロサンゼルス・ラムズ
彼らはこれでスティーラーズと並び、最多タイの優勝回数、カウボーイズ、49ERSの5回がそれに続く。
出場回数は11回、次点がスティーラーズ、カウボーイズ、ブロンコスの8回なのでその強さがわかる。
リーグを見渡すとライオンズ(1930年創設)、ブラウンズ(1999年再建)、
ジャガーズ(1993年創設)、テキサンズ(2002年創設)はSB未出場だ。
常勝チームの優勝ということ以前に「3QまでTDナシ」「全TD1つ」で、
「スーパーボウル最少得点」という記録を生み出してしまい、大きく盛り上がりに欠けた試合となった。
ラムズは今季リーグ2位の平均32・9点、パッツは4位の27・3点という攻撃力を誇ったが、
フタを開けてみると合計得点は16、SB史上最少得点記録となった。
ラムズは1972年のドルフィンズ以来、2チーム目となる「TDなし」を記録、
またスーパーボウルで「TDパスがない」というのは史上初めてのことだ。
さらにイケてないハーフタイム・ショウでチャンネルを変えてしまった人が多かったらしく、
視聴率は後半からガタ落ち、やはりハデなお祭り騒ぎのスポーツ・イベントだけに、
「タッチダウンがないなんて」ということになったたのだろう。
なにせこの日は「全米でもっともピザが売れる日」なのだ。
「フットボールを観ない人でもスーパーボウルは観る」というぐらいの年に1度のお祭り騒ぎ、
当然、ハデなタッチダウン・シーンが観たいに決まっている。
ボストンはこれでMLBとNFLでダブルのチャンピオン、「BOSTON Strong」が大きな実りを得た。
そのお祭り、来年はフロリダ州マイアミ、「Hard Rock Stadium」で行われる。
かつて「ジョー・ロビー・スタジアム」と呼ばれていたドルフィンズのホームが舞台となる。
第54回SUPEBOWLを目指すKICKOFFは9月初頭、いつものようにそれまでNFLファンは長いお休みに。
と言いたいところですが、
今年はSUPEBOWLの翌週から対抗リーグ「Alliance of American Football」がスタートする。
https://aaf.com/
「NFLと競合しない」「CBSが後ろ盾」などこれまでにも現れては消えた対抗リーグの反省を生かしスタート、
「KICKOFFを省略」「TVCMタイムアウトなし」などファンの興味を削ぐ部分を排除、
8チームで行われるリーグとなるがNFLフランチャイズを極力避けるなど工夫も凝らしている。
かつて1983-85年にあった「United States Football League (USFL)」、
2009-12年にあった「United Football League(UFL)」 なんてのもありました。
いずれもNFLに対抗しようとして数年で消滅したのが実情。
2001年にWWFとNBCが創設した「XFL」は体勢を立て直し、近々再始動を目論んでいる。
AAF同様、NFLと競合しない道を模索しているようだ。
蛇足ですが、1946年誕生の「All-America Football Conference」は3年後にNFLに合流、
そのメンバーがブラウンズ、49ERS、コルツの面々。
1960年に最大のライバル「American Football League(AFL)が誕生、
このままでは両リーグ共倒れになると合併し、現在のNFLの形となる。
AFLからの合併メンバーがペイトリオッツ、ビルズ、ドルフィンズ、タイタンズ=ジェッツ、ベンガルズ、
オイラーズ(現タイタンズ)、テキサンズ=チーフス、ブロンコス、チャージャーズ、レイダーズで
現AFCに名を残している。
1970年の合流前の優勝決定戦は「AFL-NFL World Championship Game」と呼ばれ、
「SUPERBOWL」という名称が用いられたのは第3回、
その時、初めてAFL代表のジェッツが勝利し、全米を熱狂させた。
その「SUPERBOWL」の名付け親がAFLの創設者ラマー・ハントであることは有名なオハナシ。
あ、そうそう、ヘルメットに最初にロゴを入れたのはラムズであることも記しておきますね。
ネタに尽きないフットボール話ですが、こうしてシーズンは暮れていくわけで。
Are you ready for some Football???
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SUPERBOWL LII [Sports]
みなさんは年明け各所の「初売りセール」でステキな買い物をなさいましたか。
正月休み明けぐらいからはじまる旅行会社の「初売りセール」、
今年もやはり航空券にデモノはなく、ツアーばかりが安売りされているようで肩透かし状態。
昨年正月の「初売りセール」から海外航空券は蚊帳の外ですね、まつたく。
その後にはじまったチェジュ航空の「500円プロモーション」で3つばかりソウル便を押さえ、
なんとか憂さ晴らし、今年もLCCの旅が多いのかなと思いつつ、3月まで旅の予定はない状態。
そんなこんなで肩を落としつつ、「正月増量キャンペーン」で増えた体重をテニスで落としつつも、
昨年取材の「ラスベガス&セドナ」の校了を迎え、こちらで胸をなで下ろし、
てな風にいろいろなものを落としている間に、12月31日にレギュラー・シーズン最終週を終えたNFLは、
翌1月7日の週末にはおかまいなしに「PLAYOFF GAMES」がはじまるわけですね、間髪入れず。
32チームが16試合のレギュラー・シーズンを戦い、
プレイオフに進めるのはこのうちのAFC6チーム、NFC6チームの12チームだけ。
その12チームがプレイオフ・トーナメントを戦い、
勝ち残った2チームが頂点のSUPERBOWLで対峙する、というわけですね。
「パリティ(均衡)」を是とするNFLでは前年度好成績を上げたチームは強いチームとの対戦が増え、
下位チームにも勝ち星を重ねるチャンスが設けられています。
そうして拮抗した成績のチーム同士が最終戦までプレイオフのシートを目指し、戦うわけですね、
一方、好成績のチームは「一回戦BYE(免除)」の権利と「ホーム・フィールド・アドバンテージ」を
奪い合うので、これまた最終戦まで気が抜けない。
これによりシーズン終盤の「消化試合」がグッと減り、ファンを最終週まで放さないわけで。
リーグ運営も素晴らしいのですが、ホント、このプレイオフ・システムはよくできている。
このブログでも繰り返し書いてますが、
どこかのプロ・リーグもあと2チームずつ増やして、4チームが出場するプレイオフにすればいいのに。
なんだよ、1位のチームの1勝アドバンテージって、しかも3位のチームが当たり前のように勝ち上がるし。
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第52回を迎える今大会はミネソタ州ミネアポリス『USバンク・スタジアム』が会場、
かつての「メトロドーム」の跡地に造られた新ドーム・スタジアムですね。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-10-15 ミネアポリス現地取材
ゲーム前の話題は「王朝ペイトリオッツの連覇」「リーグMVPに輝いたQBブレイディの活躍」、
ともっぱらパッツ寄りのものばかり。
プレイオフから「アンダードッグ」扱いされていたイーグルズはここでもやはりアンダードッグ。
ホーム・チーム扱い(開催偶数回はAFCがホーム扱い)のペイトリオッツは、
アウェイのホワイト・ジャージを選択、
これHCベリチック指揮下でホワイト・ジャージ3勝、ホーム・ジャージ2勝2敗という成績にあやかったもの。
意外にもこういう縁起担ぎをするのですね、NFLは。
ダラスがホーム・ゲームでカラー・ジャージを身に着けないのはNFLでは有名な話。
ちなみにSUPERBOWLでは2004年以降のホワイト・ジャージの敗戦は、
45回大会のスティーラーズのみ、なんていうデータもある。
「P!NK」のナショナル・アンセムがドームに響き渡る、
屋外の温度は-16度だそうで、ドーム・スタジアムの恩恵が北のスーパーボウルを可能にした形だが、
両チーム共にホームはアウト・フィールドなので特にアドバンテージはなし、楽なのはキッカーぐらいか。
P!nk sings the National Anthem at Super Bowl LII
現地時間2月4日、CST(中部標準時)17:31、SUPERBOWL LIIのKICKOFF。
https://www.nfl.com/super-bowl
#1 Philadelphia EAGLES(PHI)vs. #1 New England PATRIOTS(NE)
http://www.nfl.com/gamecenter/2018020400/2017/POST22/Eagles@Patriots?icampaign=scoreStrip-globalNav-2018020400#menu=gameinfo%7CcontentId%3A0ap3000000914449&tab=recap
奇しくもシード1位同士の対決、両チームの今シーズンの成績を対比すると
PHI攻撃 ラン 3位、パス13位、トータル 7位
NE 守備 ラン20位、パス30位、トータル29位
NE 攻撃 ラン10位、パス 2位、トータル 1位
PHI守備 ラン 1位、パス17位、トータル 4位
NEはトータル1位の攻撃に助けられてのこの守備成績は目を覆うばかり、
PHI好調のラン・アタックを止められなければ、パス守備にも綻びが生まれる。
抜群のラン・ストップを誇るPHI守備をQBブレイディ&レシーバー陣がどう切り裂くか、
PHIの強力守備がブレイディにプレシャーをかけ続けられれば、自ずと勝機は見えてくる。
コイントスで勝利したNEがキックを選択(後半のレシーブとなるため、これを選択するチームが多い)、
ボールを受けたPHIの1stシリーズで決戦がはじまる。
PHIは落ち着いたいつものプレイで淡々とボールを進め、ゴール前2yへ、しかし手痛い反則で下がり、
まずはFGを決め、3-0と先制、アンダードッグとしては好調の出だしだ。
スーパーボウルという大舞台に慣れたNEは初っ端からノーハドルで攻撃を重ねる。
ゴール前8yまで進むも、強固なPHI守備に踏ん張られ、FG止まり、それでも3-3の同点に。
続くPHIの攻撃、RBブラントが36yロング・ゲイン、
ラン・アタックで意識が前に来ていたところを34yのロングパスでTDを奪う。
しかしPATのキックをミス、大舞台ではミスが響いてくるが果たして。9-3とPHIリードに。
NEはふたたびゴール前8yに迫るが食い止められ、FGトライ、
しかしキックは外れ、点を奪えず、1点をミスしたPHI、3点をミスしたNE、どちらに悪い目が出るか。
その後もNEは4thダウン・ギャンブルやWRア面銅鑼からQBブレイディへのパスなど、
いずれも試みは失敗に終わったが大舞台用のスペシャルプレイをアレコレ盛り込んでくる。
一方、PHIはいつも通りのプレイを重ね、RBブラントが21yのロングゲインでゴールへ駆け込む、
ご存知、ブラントは昨年NEでチャンピオンに輝いた後、チームを離れ、PHIにやって来た経緯がある。
2pコンバージョンに挑むが失敗、それでも15-3とリードは広がった。
NEはタッチバックの後、凝ったスクリーンパスで46yゲイン、FGに繋げ、15-6と食い下がる。
PHIはRBアジャイの26yゲインなどで同じようにテンポよくボールを進めたが、
ゴール前2yに投げたパスをWRジェフリーが弾き、インターセプトされる。
NEは相手のミスでボールを奪うときっちりエンドゾーンにボールを運び、15-12、混沌としてきた。
しかしこれに動揺せず、55yのロングパスを礎に、最後はワイルド・キャットからQBフォールズへTDパス、
前半残り0:38にスペシャル・プレイで追加点を重ねた。
フォールズはキャリア初キャッチ、スーパーボウルでQBがTDパス・キャッチしたのは初という記録付き。
TV画面はパス・ドロップしたブレイディとキャッチを決めたフォールズを対比して見せ、
これで22-12、対前の予想を裏切り、PHIが王者に2シリーズ差をつけ、前半終了。
ハーフタイム・ショウは「Justin Timberlake」、「インシンク」を経て、ソロでも活躍するポップ・スター。
彼自体に強い思い入れはないが、途中、スクリーンに「プリンス」が映し出されたのは感涙モノ、
20016年4月に急死した彼はここミネアポリスの出身、街がパープルに染められていった。
Justin Timberlake's Super Bowl LII halftime show
後半のKICKOFF、10点差は大きな差に思えるが、
後半のレシーブを選択したNEが1stシリーズをモノにすれば、無いに等しい点差だ。
迎え撃つPHI守備はこのプレイオフ、後半は失点「0」を誇る。
25y、24yとTEグロンカウスキーにパスが通り、最後もエンドゾーンの彼にパスが通り、
グロンコ、グロンコとグロンカウスキー・シリーズで22-19と狙い通りのキャッチアップ、
恐るべしは後半も用意万端の王者ペイトリオッツ。
PHIは動揺せず、コンスタントに3rdダウン・コンバージョンを重ね、
最後はRBクレメントに22yのTDパスを決め、29-19とふたたび2シリ-ズ差に。
怖いのは後半のNE攻撃陣、違うゲームかのように容易くひっくり返してしまうのがNEの持ち味、
今度はWRホーガンへパスを連発、最後も彼に26yのTDパス、当たり前のようにTDを返し、29-26。
PHIは1stダウンを取り続け、4Qへ。
しかしゴール前でもたつき、FG止まり、それでもなんとか追加点を重ね、32-26。
この時を待っていたかのようにNEは攻める。
タッチバック後の25y地点からWRアメンドラへのパスを連発、
最後はTEグロンカウスキーに4yのTDパスを通し、PATのキックも成功、
75yボールを運び、33-32とこの試合初めてのリードを手にした。
様々なチームが逆転され自らを見失い、破れ去っていくのが対パッツ戦の特徴であり、王者の常道だ。
しかしPHIは自らを見失わず、QBフォールズも慌てることなく、同じプレイを続けた。
同じようにタッチバックから75yボールを進め、TEアーツに11yのTDパス、
38-33と事も無げに逆転して見せた。(2Pコンバージョン失敗)
しかし時計は2:21も残っている、
タイムアウト1つに2ミニッツ・ウォーニング、王者が逆転するには充分な時間だ。
タッチバックからTEグロンカウスキーへの8yパスが通る、
NEオフェンスが先ほどと同じように75yを事も無げに駆け抜けてしまうのか。
ここでこれまで眠っていたかのようなPHIディフェンスが牙をむいた。
ブレイディをサック、そしてファンブルを誘い、ボールを奪った。
試合時間は残り2:09、NE守備が1stダウンを許さなければ、まだ目はあったが、
NEテリトリー31yとボールを奪われた地点が悪かった。
フレッシュ1stダウンこそ許さなかったが、FGを決められ、41-33、2シリーズの安全圏内に。
残り0:58、タイムアウトのないNEにはツライ残り時間、無情にも時計は進み、ラストプレイ、
「ヘイルメアリー・パス」は無情にもエンドゾーンに転がり落ちた。
41-33、フィラデルフィア・イーグルズが初の王者に輝き、"Fly, Eagles, Fly"が響き渡った。
イーグルズ ○41-33● ペイトリオッツ
絶えずいつもどおりのフットボールを続けたイーグルズ、
強靭なディフェンスがチームを支え、オフェンスがそれに見事に応えた形。
レギュラー・シーズンにチームを牽引したQBウェンツのシーズンアウトのケガの後を埋めたQBフォールズ、
一度はイーグルズを離れ、「ジャーニーマン」となった彼が乞われて戻った古巣を頂点に導いた。
一方、連覇を遂げられなかったペイトリオッツ、悪い点やミスがあったわけではないが、
リーグ屈指の「矛」はリーグ屈指の「盾」を貫くことはできなかった。
ベリチック指揮下で敗れたスーパーボウルの2試合はいずれも3点、4点差と僅差、
ここから推察しても王者の完敗といってもいいだろう。
敗因はブレイディのパス・ドロップでもファンブルでもない、一度も綻びなかったイーグルズを称えるべき。
ちなみにシーズン途中、バックアップからスーパーボウルを勝利したのは、
レッドスキンズのダグ・ウィリアムズ、レイダーズのジェフ・ホステトラーに次いで3人目。
勝利したチームの心配をするのもどうかと思うが、2人のエースQBを必要としないのがNFL、
イーグルズはどちらを先発に据えるのか。
ゲーム終了とともに、来年のシーズンへの道のりがはじまり、次のROad to SUPERBOWLがはじまっている。
Are you ready for some Football???
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追記;
このブログではあえて正規の発音の「イーグル『ズ』」と記述しています。
語尾の「s」は通常、語尾が無声子音「p」「f」「k」の場合のみ「ズ」(「t」の場合は「ツ」)となり、
NFLにおいては「Kansas City Chiefs」と「Seattle Seahawks」のみ「ス」と発音されるのが正しいかと。
日本のメディアにおいては慣習的に「ス」と呼んでいるものが多いのでこれに抗いたいと思います。
(例=タイガー「ス」、ヤンキー「ス」、正規の発音はタイガー「ズ」、ヤンキー「ズ」)
「ズ」となるとちょっとカッコ悪く響きますね(笑
重ねてアメリカのTVメディアでは当たり前にアナウンスされているのが、
Rookie Of The Year =ルーキー・オブ・ジ・イヤー
Man Of The Year =マン・オブ・ジ・イヤー、という発音。
ちょっと調べたがこれは「y」に「the」がかかることになるので、「ザ」が正解。
アメリカのアナウンサーまで「ジ」と言っているのはアメリカ訛りか、アレ。
おかげで「オブ・ジ・イヤー」のほうが耳障りがよくなっているアタクシ。
U.S. Bank Stadium, Minneapolis, MN
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SUPERBOWL LI [Sports]
意外にも2試合とも「凡戦」に終わったConference Championship Games。
月曜朝から気合を入れて生中継に備えていたんですが、けっこう拍子抜け。
「シーズンでもっとも質の高い試合」と書いたことをハゲシく反省、両試合ともにおもいっきり肩透かし。
こうなると「スーパーボウルは凡戦が多い」と記したことにも肩透かし食らわせてくれい、と願うばかり。
そのスーパーボウル、ここ3年は各カンファレンスのシード1位同士の顔合わせが続いておりましたが、
それも崩れ、楽しみな対戦に。
とはいえ、ペイトリオッツは8年連続プレイオフ出場、5年連続チャンピオンシップ進出、
ここ10シーズンで3度のスーパーボウル出場、そして一昨年のスーパーボール・ウィナーと、
NFLの歴史で肩を並べるチームがいないぐらいの強さを現在進行形で誇っていて、
「彼らにどう立ち向かうか?」ということばかりが対戦前のもっぱらの話題。
今シーズン、リーグ1位の平均得点(33,8点)を誇るファルコンズとしては
戦う前から尻尾を巻くわけにはいかない。
OLがシーズン通して先発出場を果たしたこと、ホーム同様にドーム球場で戦えること、などなど、
多少のプラス点は見出せるかな、プラスか、それ。
一方の「ダイナスティ」ペイトリオッツは意外にもリーグ1位の平均失点(15,6点)の守備がウリ。
ちなみにリーグ1位の平均得点の攻撃とリーグ1位の平均失点の守備との対決はスーパーボウル史上、6度目。
これまでは守備1位が4勝1敗、う~んこれまたファルコンズに暗いデータだなあ。
両チームのシーズン成績は
NE 攻撃 ラン 7位、パス 4位、トータル 4位
ATL守備 ラン 17位、パス28位、トータル25位
数字的には目を覆いたくなるような平均以下のファルコンズ守備の成績、
ただしポスト・シーズンでその質は見違えるように向上してきている。
ルーキー4人が先発メンバーという若い守備は急成長、アグレッシブな活躍が展開しそう。
さらに#44LBビーズリーは2年目ながらリーグ1位の15,5サックを記録、
#12QBブレイディにプレッシャーをかけ続けられればいいボールを攻撃に繋げられる。
ATL攻撃 ラン 5位、パス 3位、トータル 2位
NE 守備 ラン 4位、パス12位、トータル 8位
ヤードでの成績のため、わかりづらいが前述の守備1位対攻撃1位の構図がこちら。
リーグ記録の15人のターゲットに投げ分けた#2QBライアンは初の大舞台、
ペイトリオッツ守備のプレッシャーの下、同じように冷静にターゲットを見出せるか。
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余談ですが今回はNFCがホーム扱いでファルコンズは当然のようにカラー・ジャージを選択した。
ただし今回は「赤」のカラー・ジャージに。
なにしろ前回出場のスーパーボウルで「黒」を身につけ、ブロンコスに惨敗した過去があるんですね。
ファンには人気の「ブラック」ですけどね、ファルコンズの黒ジャージは。
結果、ビジター扱いのAFCペイトリオッツはホワイト・ジャージに。
ところが最近12回のスーパーボウルでは白のジャージが11勝を上げているというデータが。
それを知ってか、昨年、ホーム扱いのブロンコスはロード用のホワイト・ジャージを選択し、勝利を飾った。
あらら、またまたファルコンズに暗いニュースですねえ。
ファルコンズへの朗報は対戦前日にもたらされた。
QBライアンが「オフェンシブ・プレーヤー・オブ・ジ・イヤー」と「リーグMVP」の2冠に輝いた。
こうなるとあと足りないのはチーム初の「ヴィンス・ロンバルディ・トロフィ」、ということになる。
国歌斉唱はカントリー歌手ルーク・ブライアン。
http://www.nfl.com/videos/nfl-super-bowl/0ap3000000783393/Luke-Bryan-performs-the-National-Anthem
Luke Bryan's Super Bowl LI National Anthem
現地時間2月5日、東海岸時刻18:30、SUPERBOWL LIのKICKOFFです。
https://www.nfl.com/super-bowl
#1 New England PATRIOTS vs. #2 Atlanta FALCONS @NRG Stadium, Houston, Texas
http://www.nfl.com/gamecenter/2017020500/2016/POST22/patriots@falcons#menu=gameinfo&tab=videos
ボールを受けたのはペイトリオッツ、1stシリーズは互いに3&OUT、
その後も両チームともに要所でQBサックで相手を退け、スコアレスで第1Q終了。
第2Q、最初にミスを犯したのはペイトリオッツ、#29RBブラントがファンブル、
ボールを掻き出したのはルーキーの#45LBジョーンズだ。
このチャンスにエース・レシーバー#11ジョーンズに19y、23yのパスを通し、
最後は#24RBフリーマンに5yのTDパス、相手のミスからファルコンズが先制した、7-0。
KICKOFFからのペイトリオッツはどうもレシーバーとのフィーリングが合わず、3&OUT。
するとファルコンズは28y、18yとロングレンジのパスを通すと、
最後も19yのTDパスが決まり、あっさり追加点、14-0。
2つのTDはいずれも2分かかっておらず、さすがリーグ1位の平均得点を誇る攻撃陣の破壊力。
ようやくリズムをつかみ出したペイトリオッツは6分をかけ、レッドゾーン手前に。
しかし1stダウンを狙って投げたパスを#23CEアルフォードがレシーバーの前に割って入り、INT、
そのまま82yを駆け抜け、一瞬でファルコンズに追加点が舞い込んだ、21-0。
前半残り2:21から、ペイトリオッツはなんとかエンドゾーンを目指し、11プレイを重ねるが
やはりレッドゾーン手前で止められ、FG止まり、21-3で前半を折り返すことに。
あれ? これってNFCのチャンピオンシップと似たような展開、(対GBは24-0で折り返し)
まさにファルコンズ・ペースじゃないか、お、イケるんじゃないの、アトランタ、
なんて思っているとフィールドではハーフタイム・ショウの準備に。
今年のハーフタイム・ショウは「LADY GAGA」。
ここ数年、ゲスト・アーティストを入れ、「スペシャル感」を醸し出しておりましたが、今年は彼女のみ。
個人的にもせっかくのライブなのでコラボは不要、と思っている、
ホント去年は「COLDPLAY」単独で観たかったよ。
ちなみに彼女は昨年の第50回記念大会の国歌斉唱を担当、
そのウマさに世界中があらためて舌を巻いたのは記憶に新しい。
Lady Gaga's Pepsi SuperBowl LI Halftime Show
圧巻のショウの興奮が冷めやらぬ状態で後半のKICKOFF。
第3Q,ファルコンズの1stシリーズ、
「ペイトリオッツ王朝」の息の根を止めるには先に追加点がほしいが、あっさり3&OUT、
しかもパントリターンで34yのロングゲインを食らい、思わしくない。
ハーフウェイに近い地点から攻撃をはじめたペイトリオッツだったが、こちらも3&OUT、
するとファルコンズは17y、35yと#18WRゲイブリルにパスを集め、
最後は#26RBコールマンに6yのTDパス、8プレイ、4:41で先に追加点を奪った、28-3。
以前も書いたがTDで入る点は最大で8点、(6点獲得後、キックで1点かTDを狙う2点か選択)
25点差、って3TDでも追いつかない点差なのですね。
3回攻撃して追いつけないというのはフットボールとしては致命的なわけです。
あれえ、本当にNFCのチャンピオンシップと同じ展開、世紀の凡戦になっちまったのかよお、
とこの時点では思ってました。
しかしHCベリチェックとQBブレイディ、そしてペイトリオッツは死んでいたわけでなかった。
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次のシリーズ、4thダウン・ギャンブルやQBスクランブルでみるみるボールを進め、
13プレイ、6:25をかけた最後は#28RBホワイトに5yのTDパスが通った。
しかしPATのキックが外れ、28-9に。
一応、19点差=3シリーズあれば追いつける点差になりはしたが、
キャッチアップする側がキックをミスするなどプロとしてはありえない失敗、
ペイトリオッツがいつものペースを取り戻したとは言い難い。
ファルコンズとしては25点差もある状態で、点を奪われても時間を費やしてくれれば、
ゲームセット=勝利に近づくわけなので悪い展開ではない。
ファルコンズの守備が緩んだわけではなく、若い守備陣はボールへの集まりが早く、反応はいい、
どちらかというとペイトリオッツの攻撃が持ち前にリズムを取り戻した感じだ。
直後のシリーズ、ペイオリオッツがオンサイド・キックで仕掛けてきたが、ファルコンズがキープ。
好位置からの攻撃で時間を費やしつつ、追加点がほしいファルコンズだったが、ファールで後退、
さらに3ダウンでQBサックを食らい、3&OUT。
第4Qに入ったものの、2:15しか時間を消費できなかった。
パントを受けたペイオリオッツは13yからのロング・ドライブ、
ゴール前7yまで迫ったが、#97DTジャレットにQBサックを食らい、5y後退、
さらに2プレイ後、ふたたびジャレットにサックを食らい、やむなくFGに、28-12。
DTジャレットは2年目、若い守備がゴールラインを守った。
じわじわ迫るペイトリオッツを引き離したいファルコンズだったが、
このシリーズでも3ダウンでQBサックを食らい、今度はファンブルでボールを失った。
ファルコンズOCの選択が単調なのか、はたまた百戦錬磨のペイトリオッツDCの読み勝ちか、
ここでもファルコンズは1:20しかボールを持つことができなかった。
試合時間残り8:24、ゴール前25yでボールを奪ったペイトリオッツはパス・アタックを重ね、
#80WRアメンドラへ6yのTDパスが決まる、2pコンバージョンも成功し、28-20。
5プレイ、2:28でファルコンズの背中が見えるところに迫った。
残り5:56、ボールを受けたファルコンズはFGの3点でもいいので先に追加点を得れば、
大きく勝利を引き寄せることになる。
そんな状況下、RBフリーマンの39yパス、エース#11WRジョーンズの27yミラクル・キャッチなど、
ファルコンズらしいテンポのいい攻撃がリズムを紡ぎはじめた。
しかしリーグ1位のペイトリオッツ守備が立ちはだかる。
#91DEフラワーのQBサックで12y下げるとさらに3rdダウンで反則を犯し、3rd&20という苦境に。
結果、FGレンジ踏み込めず、ハーフウェイを越えたあたりでパントに。
時計も2:26しか消費できなかった。
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残り3:30、こういう苦境を何度も乗り越えてきたペイトリオッツが当たり前のようにボールを進めていく。
失点だけを警戒して守るファルコンズはどうしても受身に回ってしまい、
これまでの5QBサックとキレのよかった若い守備が「らしさ」を欠く。
#11エデルマンへの23yパス、落としたかに思えたが、相手の足首に当たったところを確保、
地面スレスレでパス・キャッチ、こののち繰り返しリプレイされるであろうミラクル・キャッチだ。
ペイトリオッツは窮地の状況で「しなくてはならないこと」と「してはいけないこと」がわかっている。
ラストはRBホワイトに13y、7yのパスを通し、1yのラン、TDを奪った。
当然のように2pコンバージョンにトライするとWRアメンドラへパス成功、10プレイ、2:23かけ、
レギュラー・シーズンでもお目にかかれない2連続2p成功で、28-28の同点に。
この時点でファルコンズは勝利の女神に見放されてしまったのかもしれない、
あるいは「愛国者」の魔法にかかってしまっていたのかもしれない、
試合時間は0:57残っていた、リーグ1位の攻撃力を持ってすれば、
FGレンジにボールを運び込むことは不可能ではなかったはずだ。
だがサイドラインのコーチ陣とフィールドの攻撃陣にその術も戦術もなかった。
4回の攻撃で16y進んだだけでパントに終わるという、
酷い結末に急いで向かって走るような終わり方をしてしまった。
ほんの少し前まではあれだけバカスカ点が入っていたというのに。
確かにT.O.(タイムアウト)は残っていなかったが、
NFLのレベルであれば、得点を上げるには充分な時間が残っていたといえる。
しかしファルコンズはそれをモノにする戦術を持っていなかった。
あるいは今シーズン、圧倒的な攻撃力を誇ったため、
このような逆転を要とするシチュエーションに陥っていなかったのかもしれない。
レギュレーションの時間は終了、試合はスーパーボウル史上初のオーバータイム(OT)に突入した。
ビジター扱いのペイトリオッツがコイントスをコールし、「レシーブ」を選択。
こうなるとすべてがキャッチアップしたチームに流れていくような気がする。
いつもの止まらないペイトリオッツ・オフェンスが展開し、わずか6プレイでゴール前15yに迫った。
NFLのOTはサドンデス・ルール、しかしFGでは相手にも攻撃権が与えられる、
TDを奪ったときのみ、ゲーム・エンドのルールだ。
FGは確実だがペイトリオッツとしてはTDを奪い、相手にボールを触らせることなく試合を決めてしまいたい。
そういった状況でミスを犯したのはファルコンズだった。
ゴール前2yで#59LBキャンベルがパス・インターフェアランスの反則を犯してしまう。
奇しくも彼はディフェンスのウリでもあり4人のルーキー先発メンバーのうちの一人だった。
ゴール前2yで4度の攻撃チャンスを得たペイトリオッツ、TDを奪うのはもはや容易いこと、
最後はRBホワイトが飛び込み、勝利をものにした、34-28。
ペイトリオッツ ○34-28● ファルコンズ
振り返ると「ファルコンズが勝てる試合を落とした」という印象だが、
落としたところをそっくり浚っていったペイトリオッツはさすがだ。
「フットボールにおいて前半と後半は別の試合だ」という格言があるが、
第3Qまで、つまりゲームの3/4はファルコンズの試合だった。
劣勢のペイトリオッツだったが最後に勝っていればいい、というHCベリチックの哲学がチームに染込んでいた。
だから何点差だろうと得点を取る時間さえ残っていれば、点差は意にも介さなかったわけだ。
一方のファルコンズは相手の3rdダウンやラストのゴール前でたびたび反則を犯し、
相手の窮地を自らの助けてしまった、トドメを刺すべきシーンでの助け舟を何回も出してしまっていた。
同時に勝利を確実にするための「3点」を奪いにいくことができなかった。
戦後にはおそらく語られるであろう「3rdダウンでのパス選択(結果、2サック、1ファンブル)」は、
HCクインのタイム・マネージメントの甘さが現れた形か。
フットボールは点を奪い合うゲームではあるが、時計とも戦うゲームであることも忘れてはならない。
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こうして第51回SUPEBOWL(SB)はペイトリオッツ・オフェンスの記録づくめで終わった。
まず25点差からの逆転はこれまでの10点差を大きく塗り替えての記録。
QBブレイディは62回投げ、43回成功、466yのSB新記録で4度目のMVPに。
またRBホワイトは14キャッチ、RBでの110yレシーブ、20得点という新記録を樹立、
ブレイディいわく、「MVPはホワイトだ」というのも頷ける。
ブレイディはジョー・モンタナやテリー・ブラッドショーの4度を越え、5度目のSB勝利、
今シーズン、開幕から4試合の出場停止を経ての勝利だけに別格の思いだろう。
チームを率いたHCベリチックは7度の出場、5度の勝利、
ドン・シュラ、トム・ランドリーといった歴史的名将を越え、NFL最多を数える。
「凡戦が多い」といわれるSUPERBOWLは歴史に残る大激戦で的を閉じた。
このフレーズはもう使わないほうがいいかもしれないですね。
9月頭のKICKOFFにはじまり、2月頭のSUPERBOWL、NFLは約5ヶ月間でシーズン・エンド。
とはいえ、すでにサンディエゴ・チャージャーズがLA移転を発表、
オークランド・レイダーズはラスベガスへの引越しを模索中など、オフの話題も豊富そうですが、
7月のトレーニング・キャンプ、8月のプレ・シーズン、そして9月のKICKOFFまで、
NFLのフィールドは遠くなります。
こちらもちょっとご無沙汰の現地取材の企画でも練り直しつつ、シーズンを待つことにしましょう。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-10-13 (ミネアポリス&デンバー取材)
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Conference Championships 2017 [Sports]
PLAYOFFを戦い抜いた最後の2チームがSUPERBOWLの出場を争う最後の大一番、
『Conference Championship Games』。
毎年記してますが、チャンピオンシップの2試合は「シーズンでもっとも質の高い試合」といわれてます。
日本でも有名なSUPERBOWLがオマケに思えてしまうぐらい、
数々の名勝負が繰り広げられてきた『カンファレンス・チャンピオンシップ』。
SUPERBOWLは立候補地で行われるので、
フットボールならではのHOME&AWAY感がやや薄れるわけですね。
HALF TIMEにビッグ・アーティストが登場するなど全世界生中継の大イベントなだけに、
ゲームとしては「凡戦が多い」などといわれております。
それも4地区制の導入やワイルドカード枠の増加などでプレイオフの質が高まり、
必然、SUPERBOWLも接戦が繰り広げられるようになってきましたけどね。
それでも『カンファレンス・チャンピオンシップ』が一番質の高い試合であることに変わりはナシ。
ホント、このゲームのために9月からレギュラー・シーズンを見ている気がします。
試合の質からいうとSUPERBOWLはオマケ感すら漂う、というのはチョット言い過ぎカナ。
現地時間1月22日、まずはAFC CONFERENCE CHAMPIONSHIPSからKICKOFF。
#4 Green Bay PACKERS @ #2 Atlanta FALCONS by FOX
http://www.nfl.com/gamecenter/2017012200/2016/POST20/packers@falcons?icampaign=GC_schedule_rr#menu=gameinfo&tab=videos
シーズン成績は
GB 攻撃 ラン 20位、パス 7位、トータル 8位
ATL守備 ラン 17位、パス28位、トータル25位
パッカーズはリーグ1位の14TDを上げた#87TEネルソンが肋骨を骨折したがなんとか出場、
#12QBロジャースの第一ターゲットなので彼の存在のアルナシは攻撃成立に影響する。
ATL攻撃 ラン 5位、パス 3位、トータル 2位
GB 守備 ラン 8位、パス31位、トータル22位
視野の広いQBが攻撃を牽引し、爆発的な得点力を誇るオフェンス偏重の両チーム。
ファルコンズはシーズン後半からプレイオフにかけて、ディフェンスが成長中、
さらにはシーズン通し、OL陣が先発メンバーを維持しているリーグ唯一のチーム、
と健康面とチーム状況にはアドバンテージが多い。
一方のパッカーズは前記のネルソンのほかにも主力選手のホトンドがケガを負い、
良いとはいえないチーム・コンディション。
とはいえ、そんな彼らには8年連続プレイオフ出場の経験と自負がある。
パッカーズが#1シードのカウボーイズを破ったことで、
ファルコンズには思わぬ「ホーム・フィールド・アドバンテージ」が回ってきた。
先週で最後となるはずだった『Georgia Dome』に追加のラストゲーム、ファンにはたまらない贈り物だ。
ボールを受けたファルコンズの1stシリーズ、13プレイを重ね、6:36を費やし、
最後はゴール前2y、ショベルパスが決まり、7-0と先制。
同じく攻撃力を誇るパッカーズもテンポよくボールを進めるが、
サック王#44LBビーズリーのプレッシャーがキツイ。
レッドゾーンに踏み込むことができず、23yでストップ、
結果41yのFGトライ、しかしこのイージー・キックが外れてしまった。
AWAYのパッカーズとしては3点でもよかったのでキッチリ反撃の狼煙を上げ、
さあ、続いての展開へ、と繋げたかったが結局、この失敗が最後までチームに影響を及ぼしてしまった。
相手がミスをしたら畳み掛けるのは兵法の常識でもあり、スポーツの常道でもある。
続くシリーズ、ファルコンズはふたたび12プレイ、5:21と時間をかけ、
47yのFGで追加点を上げた、10-0。
こうしてパッカーズ守備陣は疲弊し、ファルコンズ守備陣は得点も得て、フレッシュな状態、
そういう守備を相手にそれぞれの攻撃陣が戦いを挑み続けるのだから、結果も見えてくる。
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第2Q早々、パッカーズはふたたび23y地点へ。
#22RBリプコウスキが12yのロング・ゲインでゴール前に迫る勢いを見せたが、
#32CBコリンズがボールをかき出しファンブルさせると自らリカバー。
パッカーズは反撃の得点どころか、ゴール前でボールを失う、魔の23y地点か。
ボールを奪うとエースレシーバー#11WRジョーンズへボールを集め、
最後は#2QBライアンがスクランブルから14yを走り、TD、17-0に。
前半終了前、得点がほしいパッカーズだったが、
#12QBロジャースがQBサックを受け、11yのロス、
3rd&21でロングパスに挑んだが、#37FSアレンがINT、ミスを重ねる結果に。
前半残り1:50、しっかり時間を消費し、ゴール目5yに迫る。
リードしている立場からするとFGでの追加点でも充分だったが、
残り7秒、エースWRジョーンズにTDパスを貫いた、24-0。
手を緩めれば寝首を掻かれる、それがプレイオフ、
HCクインは就任2年目ながらポスト・シーズンはどう戦うべきなのか、シーホークスで学んだのだろう。
ファルコンズは前半だけで8人に投げわけ、325yを稼いだ。
周囲の予想を裏切り、一方的なスコアで前半を折り返した。
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第3Q、ボールを受けたパッカーズだったが3&OUT、
するとファルコンズは2プレイ目でWRジョーンズがパスキャッチすると73yを独走、31-0に。
TD+2ポイントの8点を得ても、4シリーズが必要な計算、この独走劇でゲームは決まってしまった。
その直後、12プレイ、4:32とパッカーズらしいじっくりとした攻撃でTDを奪い返す、31-7。
ここからTDの奪い合いとなり、37-7(PAT失敗)、37-15(2P成功)、
第4Qに入っても44-15、44-21(PAT失敗)と、前半についた点差のまま、試合を終えた。
パッカーズはケガで先発を欠き、後を埋めた若手にパス・ドロップが多く、攻撃はリズムを掴めずじまい。
試合中にも4人をケガで欠くという災難にも見舞われ、
一方的な展開となったラストにはQBロジャースもサイドラインに下がるという状態に。
18年ぶり、2回目のSUPERBOWL出場となったファルコンズ、
シーズン通して先発メンバーが健在だったOLラインはQBライアンに安心感と時間をもたらしていた。
392y、4TDという数字がそれを表しているといってもいいだろう。
エースWRジョーンズは180yを獲得した。
全米でも貴重な4大フランチャイズ(MLB,NBA,NHL,NFL)を抱える大都市アトランタだが、
チャンピオンを生み出したのは1995年のMLBブレーブス以来のことだ。
#4パッカーズ● 21-44 ○#2ファルコンズ
同日、NFC終了後にAFCがKICKOFF、フットボール・クレイジーはTVの前から動けない。
#3 Pittsburgh STEELERS @ #1 New England PATRIOTS by CBS
http://www.nfl.com/gamecenter/2017012201/2016/POST20/steelers@patriots#menu=gameinfo&tab=videos
シーズン成績は
PIT攻撃 ラン 14位、パス 5位、トータル 7位
NE 守備 ラン 4位、パス12位、トータル 8位
先週のチーフス戦でTDを上げられなかったスティーラーズが、
平均失点リーグ1位のペイトリオッツ守備からどう得点するのかがこの試合を執するキーだ。
NE 攻撃 ラン 7位、パス 4位、トータル 4位
PIT守備 ラン 13位、パス16位、トータル12位
かつては「スティール・カーテン」と異名とともに守備がウリのチームも今は変貌、
リーグ駆使の破壊力を誇り、多彩でもあるペイトリオッツの攻撃をどう止めるのか。
雨が降りしきるボストン郊外フォックスボロにある『Gillette Stadium』、東海岸時間18:40にキックオフ。
8度のSUPERBOWL出場を誇る両チーム、9度目のチケットを手にするのはどちらなのか。
ボールを受けたペイトリオッツ、わずか6プレイでFGを決め、3-0とあっさり先制。
3&OUTの応酬から得点を奪ったのはペイトリオッツ、ノーハドルを交えつつ、ボールを進め、
最後は#15WRホーガンに16yのTDパスが通り、10-0に。
先週、170yを走った#26RBがホールを見つけて走るスタイルでランを重ねるが、
左股関節を痛め、ロッカー・ルームに下がった。
それにも関わらず、じっくりボールを進め、13プレイ、6:16をかけ、
最後は#34RBウィリアムスが飛び込み、久々のTDを奪った、10-7。
そんな反撃をあざ笑うかのように9プレイ、3:48、
#33RBルイスとの「フリー・フリッカー」から34yのパスが通り、
WRホーガンがふたたびエンドゾーンに駆け込んだ、17-6。
一戦必勝のプレイオフでこういったスペシャル・プレイを出せるチームは本当に強い。
スティーラーズもプレイオフ常連、あきらめず15プレイ、6:04をかけ、
ゴール前5yまでボールを進めるがTDを奪えず、FGで17-9。
RBベルが好調でもTDを奪えなかったユニットが彼を欠いたことは大きな痛手、
前半終了前にTDを奪えていれば、試合の展開は変わっていたに違いない。
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後半のキックオフ、ボールを受けたスティーラーズは3&OUT、
それを確かめるようにペイトリオッツはFGで追加点を重ねる、20-9。
フットボールでは追いかけるチームが精神的優位を得るといわれているが、
先に得点をされるとその優位性は一瞬で失われてしまうのだ。
前半終了間際にFG止まり、後半先に点を奪えなかったことは追いかけるスティーラーズには大きな痛手だ。
膠着状態に陥りそうだったがそれを切り裂いたのはやはりペイトリオッツだった。
三たび、WRホーガンが39yのロング・ゲイン、このシリーズをTDに結びつけ、27-9に。
直後のシリーズ、最初のプレイで#17WRロジャースがファンブル、
ペイトリオッツがボールを奪うとわずか4プレイで#11WRエデルマンにTDパスが通る、33-9。(PAT失敗)
第4Q、2y残してのギャンブルも失敗、RBベルの負傷で「キラーB」は精彩を欠く。
守備の奮起でペイトリオッツの攻撃を止めるも、直後のプレイでINTを喫し、八方塞りの状況に。
ペイトリオッツは着実にFGで追加点を重ね、36-9、
ノーハドルを重ね、なんとかTDを奪い、36-17(2P成功)、しかし時すでに遅く、勝負は決した。
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WRホーガンはキャリア・ハイの180y、QBブレイディはポスト・シーズン記録の384y、
QBロスリスバーガーはポスト・シーズン4度目の300yオーバーを記録、
しかし皮肉にも4度とも敗れている。
ブレイディ、HCベリチックは7度目、オーナー・クラフトは8度目のチャンピオンシップでリーグ最多、
そんなペイトリオッツがリーグ記録となる9度目のSUPERBOWL出場を決めた。
(ブロンコス、カウボーイズ、スティーラーズが8度)
彼らとファンの合言葉は「One More Game, One More Win」、その言葉通り、目指す勝利はあとひとつだ。
#3スティーラーズ● 17-36 ○#1ペイトリオッツ
前述したこととは正反対にチャンピオンシップの2試合は一方的な展開に。
敗れた両チームはケガ人の多さが試合運びに大きく影響した。
能力の高い先発メンバーが故障しないことが重要だが、
それを支えるバックアップにも質の高いプレイヤーを抱えるチームが真の強さを発揮するのだ。
単純にいい選手を揃えるだけではタフなNFLでは生き残れない。
フレッシュなファルコンズ、層の厚いペイトリオッツ、そんな彼らがヒューストンで対峙する。
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タグ:NFC Atlanta SUPERBOWL 決勝 New England Patriots Championship Conference Championships Atlanta FALCONS ATL Packers FALCONS Playoff Green Bay Packers GB Green Bay Post Season Pittsburgh STEELERS AFC NFL ヒューストン Road to SUPERBOWL Patriots プレイオフ ポストシーズン シード チャンピオンシップ スーパーボウル pit ne Pittsburgh New England Steelers
Divisional Playoff 2017 [Sports]
4試合すべてシード上位、つまりは地区優勝チームが勝ち上がったWILD CARD PLAYOFF。
昨年は上位チームがすべて負ける、というNFL史上初のデキゴトが起こりましたが、
上位チームがすべて勝つ、というのもプレイオフ史上3回目のデキゴトだそうで。
いよいよシード1位、2位という真の成績上位チームが一週間の休息を経て、登場。
夏の暑さが残る9月のキックオフ時とは異なり、チームの戦術やコンビネーションは熟成を増しますが、
シーズン終盤となると故障者も増え、チーム状況はもはやガラリと変わっていますからね、
ここにきての「BYE WEEK」は非常に大きなアドバンテージ。
さらに「ホーム・チームの勝率が6割」といわれるNFLでは、
「ホーム・フィールド・アドバンテージ」のあるなしがとても重要。
気候、気温、フィールド・ターフ、ドーム、オープエア、そしてクラウド・ノイズ・・・
地元開催権を持つだけで圧倒的に有利になるのがアメリカン・フットボールでもあります。
そのため、少しでも上位成績、勝率上位に、とレギュラー・シーズン16試合目まで気を抜いた戦いができないわけで。
後半にチーム状況を仕上げ、勢いそのままポスト・シーズンの席を奪い取ったチーム、
開幕ダッシュの蓄えで後半失速しつつもなんとかポスト・シーズンに滑り込んだチーム、
16試合を戦い抜いて勝ち残ったチームが一戦必勝のプレイオフ・トーナメントでしのぎを削る。
ディビジョナル・プレイオフはその第2ラウンド。
その試合がおもしろくないわけがない。
現地時間1月14日、Divisional Playoff Games、まずはNFCからKICKOFF。
#3 Seattle SEAHAWKS @ #2 Atlanta FALCONS by FOX
http://www.nfl.com/gamecenter/2017011400/2016/POST19/seahawks@falcons#menu=gameinfo%7CcontentId%3A0ap3000000774246&tab=videos
シーズン成績は
SEA攻撃 ラン 25位、パス10位、トータル12位
ATL守備 ラン 17位、パス28位、トータル25位
地区優勝のチームながらともに凡庸な成績、とはいえファルコンズ守備はシーズン後半、変貌を遂げつつある。
ATL攻撃 ラン 5位、パス 3位、トータル 2位
SEA守備 ラン 7位、パス 8位、トータル 5位
両チームの売りはこちらの成績にしっかり現れた。
守備でガッチリボールを止め、いいポジションから攻撃をはじめられるので、
さほどの破壊力がなくでも地区優勝を飾ったシーホークス。
QBレイティング1位を刻んだ#2QBライアンは15人のレシーバーに投げ分け、
リーグ1位の得点力をファルコンズにもたらしている。
端的にいえば「守備VS攻撃」の闘いとなり、
一発勝負のプレイオフやスーパーボウルでは好不調の波がない「守備」が有利、といわれているが、
フィールドはファルコンズのホーム、『Georgia Dome』だ。
W6の対戦はファルコンズ@シーホークスで26-24でシーホークスが勝利しているが、
NFLでは3ヶ月前のチームは別のチームといっていいほど状況が変わる。
1stシリーズ、キックオフのボールを受けたシーホークスがそのままボールを進め、TDを奪う。
14プレイ、8:34と丁寧なプレイを重ね、アウェイに必要な先制点、7-0。
しかし返す刀でファルコンズも13プレイ、7:12を重ね、TDを奪い、7-7の同点に。
シーホークスは33yのFGを入れ、10-7と主導権を保ち続ける。
さらにファルコンズの攻撃を3&OUTに押さえ込んだが、
パントのボールがゴール前7yにまで転がり込んでしまう。
するとファルコンズ守備陣が奮起、次のランを-3yと押し戻し、ボールはゴール手前の4yに。
なんとここで#3QBウィルソンが足を取られ、セイフティの2点を失う、10-9。
小さな得点だが、これでファルコンズ守備をすっかり波に乗せてしまった。
続いてのフリーキックをしっかりFGに繋げ、12-10と逆転。
さらにはシーホークスの攻撃を守備陣が3&OUTに押さえ込むと、
攻撃陣がこれに応え、#26RBコールマンへ14yのTDパスが通り、あっさり突き放し、
前半を19-10で折り返した。
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後半、キックオフを受けたファルコンズ、パスが通るとランアタックも容易くなる。
13プレイをかけて、#24RBフリーマンへ1yのTDパスを通し、26-10に。
NFLではタッチダウンで6点、その後のPAT(Point After Touchdown)がキックなら1点、
ボールを持ち込めば2点が加わる。
TD+2点のPATで8点を上げることは不可能ではないが、2ポイントは成功率が低いため、
通常、1シリーズで上げられる得点は「7点」と見なす。
そのため16点差は3シリーズが必要な点差、かなり重い点差だ。
攻撃がじっくり得点を上げてくれれば、守備はしっかり休め、アサイメントも確認ができるという、
チーム内の好循環が生まれてくる。
充電完了のファルコンズ守備陣はシーホークスのOLを切り裂き、QBウィルソンにプレッシャーをかけ続けた。
その状況下ではエンドゾーンは遠く、FGの3点がやっと、26-13。
ファルコンズは無理せず、FGを返しておけば安全圏の点差が保たれる、29-13、そして第4Qへ。
パス・プロテクションの悪さから、QBウィルソンがINTでボールを失う。
もはや守備を売りにしているチームはファルコンズかのよう。
奪ったボールを攻撃陣はエンドゾーンに運び込み、36-13、
シーホークスの攻撃に光明なく、守備陣はテンションが切れ、絶望的な点差が開いた。
直後のキックオフ、#17KRヘスターが79yを走り、
最初のプレイで#89WRボールドウィンに31yのTDパスが通ったが時すでに遅し、
36-20、開いた点差のまま、ゲームを終えた。
ファルコンズはチャンピオンシップ一番乗り、カウボーイズが勝てばアウェイ、
パッカーズが勝てばホーム、それが『Georgia Dome』でのラストゲームになる。
老朽化した『Georgia Dome』のすぐ隣に現在新スタジアムを建設中、
来シーズンは新居『Mercedes-Benz Stadium』(仮称)での開幕が決まっている。
ファルコンズHCクインは2013-14年、シーホークスHCキャロル配下でDC職に就いていた。
「The Legion of Boom」を作り出した功績でファルコンズにHCとして招かれ、師に恩を返した形に。
#3シーホークス● 20-36 ○#2ファルコンズ
続いて同日にAFCも東海岸でKICKOFF。
#4 Houston TEXANS @ #1 New England PATRIOTS by CBS
http://www.nfl.com/gamecenter/2017011401/2016/POST19/texans@patriots#menu=gameinfo&tab=videos
シーズン成績は
HOU攻撃 ラン 8位、パス29位、トータル29位
NE 守備 ラン 3位、パス12位、トータル 8位
ペイトリオッツの守備成績が意外にもいいのは圧倒的な攻撃力に引っ張られての数字という面も。
得点を上げてくれれば、守備はラクに守れるという数字のマジックが見え隠れする。
その守備に対し、#17QBオズワイラーのパスがどこまで通用するのかがカギ。
NE 攻撃 ラン 7位、パス 4位、トータル 4位
HOU守備 ラン 12位、パス 1位、トータル 1位
リーグ最強守備とリーグ屈指の攻撃力の対峙、この試合の見どころがこの数字に現れているといって過言ではない。
シーズン終盤、#99DEワットをケガで欠きながら、この成績を刻んだ守備に期待が募る。
パス1位の守備陣は#12QBブレイディとタレント豊富なレシーバー陣をどう封じ込めるのか。
もはや「プレイオフ常連」でなく「スーパーボウル常連」のペイトリオッツのホーム『Gillette Stadium』に、
「スーパーボウル開催地チームは出場できない」というジンクスを抱えたテキサンズが乗り込む。
まずは様子見、探り合いの3&OUTを重ね、ペイトリオッツの2ndシリーズ、
22yパス、そして#33RBルイスへ13yのTDパスが通り、わずか0:43で7-0と先制。
続くテキサンズはガマンのプレイを重ね、14プレイ、8:1を費やし、FGを返し、7-3。
そのガマンをあざ笑うかのように先ほどKRルイスが98yのキックオフ・リターン・タッチダウン、
わずか15秒で14-3に。
一戦必勝のゲームでは喫してはいけないスペシャル・チームのビッグプレイをアウェイのテキサンズが許してしまった。
第2Qに入り、ペイトリオッツは最初のプレイで#14WRフロイドがボールをはじき、INTを喫す。
このミスに攻め込みたいところだが、ペイトリオッツ守備が踏ん張り、FGに押し留めた、14-6。
重ねてペイトリオッツがミスを犯す。
先ほどスポットを浴びたKRルイスがファンブル、12y地点でボールを失うと、
QBオズワイラーが10yのTDパスを決め、14-13と1点差に。
なぜここで2ポイント・コンバージョンを狙わなかったのかは小さな疑問。
フットボールでは1点差も2点差も変わらないのだから士気を上げるためにも果敢に挑むべきだったのは。
テキサンズは持ち前の守備でパスは許すが得点は許さず、前半終了前のFGのみに押し留めたが、
攻撃陣は2度の3&OUTと応えてくれないところがなんとも歯がゆい、17-13。
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第3Q、互いに3&OUTを重ねた後、2度目のシリーズ、9プレイで19yのTDパスが通り、24-13に。
そしてテキサンズが先にミスを犯してしまう。
QBオズワイラーがINTを喫してしまうが守備がなんとか押し留め、
得点を与えず、ボールを取り戻すが、その後の攻撃もコアとなるプレイが見出せないまま。
しかしガマンを重ねていると守備がチャンスを生み出した、#29CBハルがINT、
レギュラー・シーズン432回で2INTのプレイディから今夜31回投げ、2度のINTを奪った、
これこそプレイオフの怖さだ。
しかしこのボールをTDに結び付けられず、FGの3点止まり、24-16。
点差的には1シリーズ差の攻防が続いているが、2度のミスで追いつけないテキサンズの攻撃力、
あるいはそれがオズワイラーの限界か。
守備が耐え続けていたが、オズワイラーが2度目のINTを喫する。
するとわずか2プレイ、28秒でRBルイスがエンドゾーンに駆け込み、31-16に。
ファンブルでボールを失うミスを犯したRBルイスはパス、キックオフ、ランと3種のTDを記録、
この日のうちに名誉を取り戻した。
相手がミスを犯した後にかならず仕留める、それが常勝チームの必是、
チャンスをモノにできなければ、ただ敗れ去るだけだ。
そのままキープレイを見出せないテキサンズに対し、
時間を消費するだけのペイトリオッツはしっかりFGを重ね、34-16、ゲームは幕を閉じた。
テキサンズは開催地ジンクスを破ることはできず、ここでシーズンが終了した。
ペイトリオッツは6年連続チャンピオンシップ進出のNFL記録を樹立している。
もちろん彼らの目指すところはもっと先のところにあるはずだ。
#4テキサンズ● 16-34 ○#1ペイトリオッツ
1月のNFLファンは忙しい、15日にも2つのゲーム、まずはNFCからKICKOFF。
#4 Green Bay PACKERS @ #1 Dallas COWBOYS by FOX
http://www.nfl.com/gamecenter/2017011501/2016/POST19/packers@cowboys#menu=gameinfo&tab=videos
シーズン成績は
GB 攻撃 ラン 20位、パス 7位、トータル 8位
DAL守備 ラン 1位、パス26位、トータル14位
ラン守備こそリーグ1位のカウボーイズ守備陣だが、パス守備は目を覆いたくなる成績。
#12QBロジャースを中心に展開するパッカーズのパス攻撃を彼らがどう止めるのかが注目。
DAL攻撃 ラン 2位、パス23位、トータル 5位
GB 守備 ラン 8位、パス31位、トータル22位
ルーキー#21RBエリオットの執拗なラン・アタックでリーグ2位の成績を刻んだカウボーイズ、
迎え撃つパッカーズ守備陣もラン・ストップはお手のもの、
ルーキーRBが切り裂くのか、手練れの守備がプレイオフのキビシさを見せつけるのか注目。
エースQBロモの骨折により、開幕から先発の座を得た#4QBプレスコット、
ルーキーとは思えない安定ぶりを見せると13勝を上げ、シード1位の座に駆け上がった。
同じくルーキーのRBエリオット、ベテラン#88WRブライアントとのコンビ、
新「トリプレッツ」が今シーズンの話題をさらったことは間違いない。
そのフレッシュな彼らと8年連続プレイオフ出場、勝ち味を知る「常連」が対峙するのは、
6年前の第45回スーパーボウルでパッカーズが勝利を掴んだ『AT&T Stadium』(当時『Cowboys Stadium』)だ。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-10-31『Cowboys Stadium』完成記念取材
1stシリーズ、ボールを受けたカウボーイズは8プレイ、3:37を使い、FGで先制、3-0。
パッカーズは返す刀でわずか5プレイで34yのTDパスを決め、逆転、7-3。
ただのロングパスでなく、守備のオフサイドでフリープレイになったところを決めるという老獪さを見せた。
重ねてQBロジャースが5人レシーバーに投げ分け、最後は#88RBモンゴメリーが駆け込み、
エンドゾーンへ、これで14-3と突き放した。
カウボーイズは今シーズン、ホームで10点差を背負ったのが最大、というデータが。
その点差に動揺したのか、その後も要所でファールを犯し、無用に相手ボールを進めてしまい、
最後はRBモンゴメリーが1yを持ち込み、21-3と致命的な点差に。
ここでトリプレッツが機能、WRブライアントに40yのTDパス、21-10と反撃の兆しを見せる。
さらに前半終了前、15yまで攻め込み、FGを決め、24-13にして折り返すことに。
ここは「3rd&10」となったがレッドゾーンだけにギャンブルに挑んでほしかったところ、
なにせプレイオフの一戦であるのだから、安全策よりも食い下がる意気込みがチームには必要な気がした。
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第3Q、ボールを受けたパッカーズは小気味いいパスが通りはじめ、
最後はプレイアクションからTDパスが決まり、28-13に。
追い上げるカウボーイズが先に点を入れなくてはならない状況でそれをあざ笑うかのような追加点だ。
ラン攻撃に巧妙を見出しはじめたカウボーイズだったが、先にミスを犯してしまった。
ゴール前19yに迫ったところでINTを喫した、反撃どころかボールを失う破目に。
しかし守備陣が奮起、直後のシリーズで#38SSヒースがパスをINT、
318回目、INTなしのQBロジャースからパスを奪ったことで流れを大きく引き寄せることになりそうだった。
しかし歴戦の兵が揃うパッカーズはカンタンに攻撃を許さない、時計は流れ、第4Qに。
カウボーイズは5:40かかり、ようやく6yのTDパスが決まる、28-20。
勢いを駆るカウボーイズ守備はQBサックでボールを戻し、次の攻撃につなげる。
WRブライアントへのパス、RBエリオットのランと攻撃にリズムが出てきたカウボーイズ、
最後はWRブライアントへ7yのTDパスが決まった。
ここで同点を狙った2ポイント・コンバージョンに挑む、QBブレスコットが走りこみ、28-28の同点に。
しかし時計は4:08残っている。
続くシリーズ、繰り返されるQBロジャースのパスがカウボーイズ守備陣を苦しめる。
SSヒースが2度目のINTを決めたかに思われたが、反則で取り消し、
なんとか止めはしたが、56yというロングレンジのFGを決められ、31-28に。
試合終了まで1:33、カウボーイズはタイムアウトを1つ残しており、逆転のTDを奪うには充分の時間が残った。
小気味よいパス攻撃が続く、しかしエンドゾーンはおろか、レッドゾーンも遠く、
わずか58秒しか消費できず、52yのFGで31-31と同点止まりに。
しかも0:35「も」時計が残ってしまっていた。
タッチバックの25y地点からという状況、もちろんカウボーイズ守備はそうカンタンにパスは許さない。
誰もがオーバータイム(OT)への突入を思い描いていた。
そんななか、QBロジャースとパッカーズ攻撃陣はエンドゾーンを見据え、少しでも前を目指していた。
そう、彼らにとっては手馴れたシチュエーション、OTのことは笛がなってから考えればいいのだ。
#89TEクックへ35yのサイドライン・パスが投げ込まれる、
クックは当たり前のようにインバウンズに両足を残し、パスをキャッチ、ボールは33yラインに置かれた。
残り3秒、51yのFGはキレイにゴールポストを越え、34-31、その瞬間に試合は終了した。
最後まで集中を切らさなかったパッカーズ、NFLはこうやって勝ち残るのだと、
ルーキーたちに見せつけたようでもあった。
カウボーイズの「トリプレッツ」は次世代を担えるのか、はたまたプレイオフで勝てないロモのようになってしまうのか。
#4パッカーズ○ 34-31 ●#1カウボーイズ
続く試合は天候不良のため、時間をずらしてKICKOFF、ナイトゲームでの戦いとなった。
#3 Pittsburgh STEELERS @ #2 Kansas City CHIEFS by NBC
http://www.nfl.com/gamecenter/2017011500/2016/POST19/steelers@chiefs#menu=gameinfo&tab=videos
シーズン成績は
PIT攻撃 ラン 14位、パス 5位、トータル 7位
KC 守備 ラン 26位、パス18位、トータル24位
重厚なラン攻撃を得意とするスティーラーズだが、パス攻撃のチームに変貌、
3人のイニシャルから「KILLER B」と呼ばれるトリプレッツをチーフスがとめられるか。
KC 攻撃 ラン 15位、パス19位、トータル20位
PIT守備 ラン 13位、パス16位、トータル12位
攻撃、守備ともに凡庸な成績が並ぶチーフスだが、ターンオーバ・レシオ+33でリーグ1位、
失点はチーグ7位とヤードは失っても得点は失わず、さらにはボールを奪い、攻撃に繋ぐという展開で、
シード2位の座を掴んだわけだ。
一戦必勝のプレイオフでは堅実な守備こそ頼りになる。
リーグ屈指のクラウド・ノイズで有名な『Arrowhead Stadium』に3年連続プレイオフのスティーラーズが殴り込む。
キックオフのボールを受けたスティーラーズはノーハドルで探りを入れながら攻撃を進め、まずはFGで先制、3-0。
ゴール前5yまで攻め込まれながらゴールラインは割らせなかったチーフスらしい守備、
それに応えるように#11QBスミスはわずか6プレイでTDパスを決め、7-3と逆転した。
続くスティーラーズの攻めもロングパスを許しながら、レッドゾーンには踏み入らせず、FG止まりで7-6とリードを保つ。
第2Qに入っても#26RBベルのランを軸に、ノーハドルで攻撃を重ねるスティーラーズを、
ゴール前18yで押し留め、FGで終わらせ、9-7。
逆転された直後のシリーズ、プレッシャーからQBスミスがINT、
ゴール前5yまで攻め込まれるが、#29SSベリーがINT、またしても守備がゴールラインを死守した。
しかし攻撃陣は糸口をつかめず、さらにFGを奪われ、12-7で前半終了。
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第3Q、チーフスの攻撃ではじまるが、3&OUT、
ラインが押せていないため、パス・プロテクションが保てず、QBスミスにプレッシャー、ランもヤードが稼げない。
一方、スティーラーズはラインが穴を開けるのを待つ形でRBベルが駆け込んでいき、ゲインを重ねていく。
エンドゾーンには至らないがここでもFGを重ね、15-7と点差を広げていく。
スタジアムにはチーフスのフラストレーションを現すかのように白い霧が舞い降りてきている。
パントで押し込み、ようやくスティーラーズの攻撃を3&OUTに。
スティーラーズ46yといういいポジションからボールを進めるチャンスを得るが、
レシーバーの落球、反則での罰退でFGにこぎつけるのがやっと、15-10。
第4Qにまたいでスティーラーズにふたたびレッドゾーンに踏み入られるが、
チーフス守備はQBサックでこれを退け、ここもFGに押し留めた、18-10。
残り9:49、チーフスの攻撃がようやく実りを見せる。
13プレイ、7:06、最後は#32RBウェアが1yを駆け抜けた。
ここで同点を狙い、2ポイント・コンバージョンへ、
QBスミスのパスが#84TEハリスの手に収まったが、ホールディングの反則で帳消し。
10y退いての再挑戦、しかし女神は二度、微笑むことはなかった、18-16。
残り2:43、2ミニッツ・ウォーニングと1つのタイムアウトを残していたチーフスには、
試合時間はたっぷり残っていた、といってもいい。
しかし反則で同点を逃すというシーンを目の当たりにした守備陣にボールを止める気力も体力も残っていなかった。
3rd&3に追い詰めたものの、#84WRブラウンに19yのパスが通り、ボールを奪い返すことなく、試合終了を迎えた。
RBベルは170yを走り、ボール保有時間はスティーラーズ34:13、チーフス25:47、
この数字が彼らの疲労度を物語っているといってもいい。
完璧なボール・コントロール・オフェンスを展開したスティーラーズはTDこそ奪えなかったが、
4人目の「キラーB」、#9Kボスウェルによるポスト・シーズン記録の6つのFGで勝利を収めた。
#3スティーラーズ○ 18-16 ●#2チーフス
番狂わせのなかったWildcard Playoffだったが、
地区優勝同士の対決となったDivisional Playoffでは2つのアップセットが生まれた。
奪えるときに得点を奪い、ミスをしたほうが敗れていく、
誰もが理解している典型だが、それを熟知しているのはフィールドを走るプレイヤーであり、
サイドラインに立つコーチ陣だろう。
スーパーボウルへあと一戦、ナニかがなければ勝ち上がれない、そんな戦いが続く。
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Wildcard Playoff 2017 [Sports]
元旦の記事からこっち、ブログのUPが滞っており、すみません。
なに? いつものことだって?
年末になんとか「シンガポール滞在記」を上げたので、ひと安心してしまい、
筆の遅さに拍車がかかっております、拍車かかれば早くなるはずなのに。
そんななか、正月休み明けからはじまる各旅行会社の「初売りセール」を手ぐすね引いて待っていたんですが、
2017年の初売りは不作、こと「航空券」に限ってのことですが。
三が日明けて以降、期待を寄せて各社のサイトを見回る連日だったんですが、安いデモノはツアーばかり。
ここ数年はJTBの「福春セール」で「ソウル便1,000円」のチケットで飛ぶのが恒例だったんですけど、
今年はその売出しもナシ、というかソウル便全般安くなく、その他の方面でも触手が動くものはなし・・・。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2016-01-19 2016福春セール
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2015-02-17 2015福春セール
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2014-01-21 2014福春セール
2017年の始動が決まらないなあ、と思っていると「チェジュ航空」のメルマガでセールのお知らせ。
「片道500円」というプロモーションに飛びつき、7,9,11月と3本のソウル便チケットをバカ買い。
だって一枚の総額が5,280円ですぜ、大阪に行く深夜バスのような値段ぢゃないか。
その後、HISの系列会社「サプライス」が正月プロモを展開していたので、
ここで6月のチケットのシンガポール行きをゲット、中国国際航空のやたら安いや~つ。
昨年も同じフライトで飛んでいるので安さ優先、北京乗り継ぎだがためらいナシ。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2016-06-17 Fly to SIN by CA
キャッシュバックがー2,000円、1月限定クーポンがー3,000円で総額2,5万円って、LCCより安いや~つ。
とまあ、寒い中、テニスに励みつつ、夏以降の旅だけが決まっていく正月なのでありました。
いずれにしろ1月はNFLのポスト・シーズンなので、TVに齧りつき、旅には出られないのです。
1月1日にレギュラー・シーズンが終了、翌週末の1月7日にはプレイオフがはじまり、
ここからは「Win or Go Home」=一戦必勝のトーナメント、
2月5日に行われるSUPERBOWLへのチケット争奪戦がはじまります。
ポスト・シーズンの恩恵を受けるのは2カンファレンス、4つのディビジョンの「優勝チーム」に加え、
勝率上位2チームが「ワイルドカード」としての出場権を得ることができるだけ。
32チームからわずか12チームしか駒を進めることができないわけですね。
勝ち残ったチーム同士、必然、1年でもっとも質の高いフットボールを観られる時期なのです。
WILDCARD Weekendは現地時間1月7日、まずはAFCからキックオフ。
#5 Oakland RAIDERS @ #4 Houston TEXANS by ESPN
http://www.nfl.com/gamecenter/2017010700/2016/POST18/raiders@texans?icampaign=GC_schedule_rr#menu=gameinfo&tab=videos
AFCサウス優勝のテキサンズがワイルドカードのレイダーズをホームで迎え撃つ。
テキサンズのホーム『NRG Stadium』は2014年に名称変更、
未だ『Reliant Stadium』といったほうが馴染みがあるかもしれない。
ダウンタウンからは少し距離があるものの、すぐ隣に世界初のドーム球場『Astorodome』、
反対側には練習フィールドとトレーニング・センターが併設されているという抜群の環境。
NFL初の開閉式屋根を持つこのドーム・スタジアムは2月5日に行われる第51回スーパーボウルの会場。
スーパーボウル出場のブロンコス、パンサーズがともにプレイオフに出られないという事態の裏で、
今シーズン、もっとも周囲を驚かせたのがレイダーズとカウボーイズでしょうね。
レイダーズの快進撃を支えたのは2006年までテキサンズで活躍したデビッドを兄に持つQBデレック・カー。
ところがW16のコルツ戦で深刻なケガを負い、シーズンアウト。
彼を欠いたチームはW17で破れ、AFCウェストの地区優勝をチーフスにさらわれ、
プレイオフ初戦の「ホーム開催権」を失い、シード5位に甘んじ、ヒューストンへ乗り込むことに。
攻撃の主軸を失った上にアウェイの闘いと好ましくない条件で14年ぶりのプレイオフを迎えることに。
一方、ホームのテキサンズは強固な守備陣を軸に勝ち上がってきたが、
シーズン終盤に守備の中心DEのJ.J.ワットを故障で欠き、彼抜きのプレイオフに一抹の不安が残る。
重ねて「スーパーボウル開催地のチームは出場できない」という、NFL不朽のジンクスが最大のライバルだ。
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10対0、20対7と堅牢な守備を支えにテキサンズがゲームをリードする。
レイダーズのルーキーQBクックにはプレイオフ・ゲームは荷が勝ちすぎか、
1TDは上げたものの、3INTと仕事をさせてもらえず、27対14と差が縮まることなくジ・エンド。
12勝を上げたチームにしては悲しいシーズンの幕引きとなった。
一方のQBオズワイラーは168y、1TDと中庸な成績、評価点はミスをしなかった部分ぐらい。
ブロンコズから鳴り物入りでテキサンズにやって来たがNFLのエースQBレベルに達しているとは言い難い。
それでも昨シーズンに完封負けしたプレイオフ初戦の憂さを晴らしたことは事実、
スーパーボウル初出場への希望、NFL初のジンクス破りの可能性を繋いでくれた。
#5レイダーズ● 14-27 ○#4テキサンズ
同じく7日、NFCも続けてキックオフ。
#6 Detroit LIONS @ #3 Seattle SEAHAWKS by NBC
http://www.nfl.com/gamecenter/2017010701/2016/POST18/lions@seahawks#menu=gameinfo%7CcontentId%3A0ap3000000771194&tab=videos
シーズン終盤に調子を崩し、最終戦ではパッカーズに敗れ、地区優勝を逃したライオンズ、
3連敗で終えたレギュラー・シーズンは決していいエンディングとはいえないが、
レッドスキンズ、バッカニアーズもともにコケたことで6位のシートが転がり込んできた。
5年連続2桁勝利とプレイオフをものにしているスーパーボウル常連のシーホークス、
リーグ3位の被失点を誇る守備は一戦必勝のプレイオフでやはり頼りになる。
RBリンチが退き、ラン・アタックに不安要素を抱えていたが、RBロウルズが成長途上で光明が。
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第1Qは互いに探り合いの展開、パントの応酬が重なる。
第2Qに入り、シーホークスがTDパスとFGを重ねるとライオンズもFGを返し、10対3で前半終了。
ライオンズの前には強固な「The Legion of Boom」が立ちはだかると同時に
『CenturyLink Field』の強烈なクラウド・ノイズが悩ましい。
ロー・スコアの展開は守備がいいシーホークスの狙い通り。
後半はライオンズがまずFGを決め、10対6とおもしろい展開に。
しかしシーホークスにFG、TDを重ねられると、TDを上げることなく、19対6でジ・エンド。
ターンオーバーもなく大きな失策を犯さなかったライオンズだったが、
ラン・アタックがわずか49y、対するシーホークスはRBロウルズが一人で161yを刻んだ。
クラウド・ノイズの中、パスも通せず、ランもままならないのではゲームはコントロールできない。
攻撃時間もわずか23:21、対するシーホークスは36:39、時計がそのままスコアに現れた形だ。
ライオンズは1991年の勝利からプレイオフ8連敗、初のスーパー出場どころか、プレイオフ白星が遠い。
#6ライオンズ● 9-19 ○#3シーホークス
翌8日、日曜日の対戦もAFCから。
#6 Miami DOLPHINS @ #3 Pittsburgh STEELERS by CBS
http://www.nfl.com/gamecenter/2017010701/2016/POST18/lions@seahawks#menu=gameinfo%7CcontentId%3A0ap3000000771194&tab=videos
2008年以来の勝ち越しとプレイオフをものにしたドルフィンズ、
予想を裏切った点ではレイダーズ、カウボーイズに続くチーム。
攻撃も守備成績もほとんどが平均以下ながら10勝を上げ、スルスルっと最後のシートに滑り込んできた。
強いチームは強いチームと当たる、というNFLのスケジューリングが功を奏した格好だが、
幸運だけでは2桁勝利を上げられはしない。
とはいえ、シーズン後半にエースQBタネヒルをケガで欠き、控えQBのムーアに委ねる不安と、
暖かいマイアミから寒冷地ピッツバーグでの戦いを強いられる不安が重なる。
6度のスーパーボウル・チャンピオンを誇る名門スティーラーズ、
2004年から5割を切ったことはなく、2007年就任のHCトムリンは翌年にスーパーボウル制覇、
2010年にもスーパー出場を果たし、プレイオフ出場筆頭のチームを作り上げている。
RBベルが1,268yを走り、みごと復調、ラン・アタックの不安が解消され、
ベテランQBロスリスバーガーのパスへの負担も軽減されている。
勝負強いコーチに修羅場をくぐってきたQB、勝ち味を知るコンビが一戦必勝のプレイオフでは強いのだ。
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キックオフのファースト・シリーズ、わずか5プレイでスティーラーズが先制のTDを上げる。
ドルフィンズはパントに終わると、重ねて7プレイでTD、開始10分ほどで14対0に。
なんとかFGを蹴り込み、反撃のきっかけにしたいところだったが、
ロング・ドライブで3つ目のTDを奪われ、20対3(PTAキックミス)。
暗いつくためにロング・ドライブを続けたが、これもFGどまり、20対6で前半終了。
QBムーアには終始プレッシャーがかかり、攻撃の糸口を掴めないまま、時計だけが進み、
一方、RBベルは167yを走り、マイアミ守備を崩壊させた。
結果、QBロスリスバーガー、RBベル、WRブラウンの「トリプレッツ」の輝きだけが焼きついた。
ドルフィンズはラン攻撃がわずか47y、QBムーアは289yを投げはしたが、
大きく点差の開いた第4QにTDを上げるのがやっと、という印象。
30対12、一方的な展開がスコアにそのまま現れた形だ。
#6ドルフィンズ● 12-30 ○#3スティーラーズ
#5 New York Giants @ #4 Green Bay PACKERS by FOX
http://www.nfl.com/gamecenter/2017010801/2016/POST18/giants@packers#menu=gameinfo%7CcontentId%3A0ap3000000771572&tab=videos
リーグ2位の失点を誇る守備陣を礎にシード2位のファルコンズと同じ11勝を上げた好調ジャイアンツだが、
同地区カウボーイズが13勝で地区優勝を飾ったため、シード5位に甘んじた形でグリーンベイに乗り込む。
2011年にペイトリオッツを破り、スーパーボウルを制覇したが、
その後、徐々に星を減らし、ここ2シーズンはわずか6勝に留まっていた。
経営陣が打ち出した打開策は12年間指揮を執り、2度のスーパー制覇を果たしたHCコフリンを切り、
新HCマカドゥーが就任、完全にチームに新しい血液が流れはじめた。
燃えつきたかに見えたQBイーライは今シーズン、4,027yを投げ、輝きを取り戻し、2桁勝利を刻んだ。
ただし前述のドルフィンズ同様「スケジューリングの妙」という点も否めないが、
10勝と星で下回るパッカーズのホームに乗り込み、そのことは証明されるだろう。
パッカーズはシーズン終盤を6連勝、最終戦の直接対決でライオンズを下し、NFCノース地区優勝を飾った。
12月に圧倒的な強さを誇るのはグリーンベイというホームでの強さと同時にチーム運営の巧さ、
2009年以降勝ち越しとプレイオフを続けるチームはシーズンの戦い方を知っているのだ。
そんなチームに不測の事態、RBを続けてケガで失い、2年目のWRモンゴメリーがその穴を埋めることに。
ラン・アタックに不安を抱えるホームチームがラン守備3位のビジターと対峙することに。
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お互い攻撃の糸口を探りながら前半が進んでいく。
レシーバー陣にタレントを抱えるジャイアンツがFG2本で6対0とリード。
静かに前半を終えるはずもなく、パッカーズは31yロングパスを通し、これをTDに繋げ、7対6と逆転。
さらに前半終了間際、QBロジャーズが投げた「ヘイル・メアリー・パス(マリア様お願いパス)」が、
スッポリとWRコブの手中に。
誰もが7対6と僅差の折り返しかと思っていたスコアは一瞬の隙に14対6に変わった。
後半、ジャイアンツが反撃の狼煙、QBイーライの41yTDパスが通った、
しかしここでなぜかキックを蹴り込み、14対13に。
2ポイント・コンバージョンに挑み、同点を狙わなかったのか、謎が残る、
同点の可能性があるならそれに賭けるべき、1点差も2点差も同じなのだから。
こういう小さなミスが一戦必勝のプレイオフでは致命的になるのだ、
ロジャーズの「ヘイル・メアリー」が決まったように可能性ある限り、挑まなくてはプレイオフは勝てない。
結局、この「1点差」に縛られたまま、TD、FGを失い、傷口を広げ続け、38対13で終わった。
#6ジャイアンツ● 13-38 ○#3パッカーズ
波乱の多い「ワイルドカード・プレイオフ」だが、今年はホームチーム=シード上位が順当に勝ち残る結果に。
翌週、彼らはシード1、2位のホームに乗り込んでいく挑戦者になる。
スーパーボウルへの道のりは険しいのです。
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