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SUPERBOWL LII [Sports]

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みなさんは年明け各所の「初売りセール」でステキな買い物をなさいましたか。

正月休み明けぐらいからはじまる旅行会社の「初売りセール」、
今年もやはり航空券にデモノはなく、ツアーばかりが安売りされているようで肩透かし状態。
昨年正月の「初売りセール」から海外航空券は蚊帳の外ですね、まつたく。

その後にはじまったチェジュ航空の「500円プロモーション」で3つばかりソウル便を押さえ、
なんとか憂さ晴らし、今年もLCCの旅が多いのかなと思いつつ、3月まで旅の予定はない状態。

そんなこんなで肩を落としつつ、「正月増量キャンペーン」で増えた体重をテニスで落としつつも、
昨年取材の「ラスベガス&セドナ」の校了を迎え、こちらで胸をなで下ろし、
てな風にいろいろなものを落としている間に、12月31日にレギュラー・シーズン最終週を終えたNFLは、
翌1月7日の週末にはおかまいなしに「PLAYOFF GAMES」がはじまるわけですね、間髪入れず。

32チームが16試合のレギュラー・シーズンを戦い、
プレイオフに進めるのはこのうちのAFC6チーム、NFC6チームの12チームだけ。
その12チームがプレイオフ・トーナメントを戦い、
勝ち残った2チームが頂点のSUPERBOWLで対峙する、というわけですね。

「パリティ(均衡)」を是とするNFLでは前年度好成績を上げたチームは強いチームとの対戦が増え、
下位チームにも勝ち星を重ねるチャンスが設けられています。
そうして拮抗した成績のチーム同士が最終戦までプレイオフのシートを目指し、戦うわけですね、
一方、好成績のチームは「一回戦BYE(免除)」の権利と「ホーム・フィールド・アドバンテージ」を
奪い合うので、これまた最終戦まで気が抜けない。
これによりシーズン終盤の「消化試合」がグッと減り、ファンを最終週まで放さないわけで。

リーグ運営も素晴らしいのですが、ホント、このプレイオフ・システムはよくできている。

このブログでも繰り返し書いてますが、
どこかのプロ・リーグもあと2チームずつ増やして、4チームが出場するプレイオフにすればいいのに。
なんだよ、1位のチームの1勝アドバンテージって、しかも3位のチームが当たり前のように勝ち上がるし。
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第52回を迎える今大会はミネソタ州ミネアポリス『USバンク・スタジアム』が会場、
かつての「メトロドーム」の跡地に造られた新ドーム・スタジアムですね。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-10-15 ミネアポリス現地取材

ゲーム前の話題は「王朝ペイトリオッツの連覇」「リーグMVPに輝いたQBブレイディの活躍」、
ともっぱらパッツ寄りのものばかり。
プレイオフから「アンダードッグ」扱いされていたイーグルズはここでもやはりアンダードッグ。

ホーム・チーム扱い(開催偶数回はAFCがホーム扱い)のペイトリオッツは、
アウェイのホワイト・ジャージを選択、
これHCベリチック指揮下でホワイト・ジャージ3勝、ホーム・ジャージ2勝2敗という成績にあやかったもの。
意外にもこういう縁起担ぎをするのですね、NFLは。
ダラスがホーム・ゲームでカラー・ジャージを身に着けないのはNFLでは有名な話。

ちなみにSUPERBOWLでは2004年以降のホワイト・ジャージの敗戦は、
45回大会のスティーラーズのみ、なんていうデータもある。

SB NBC.jpg

「P!NK」のナショナル・アンセムがドームに響き渡る、
屋外の温度は-16度だそうで、ドーム・スタジアムの恩恵が北のスーパーボウルを可能にした形だが、
両チーム共にホームはアウト・フィールドなので特にアドバンテージはなし、楽なのはキッカーぐらいか。

P!nk sings the National Anthem at Super Bowl LII

現地時間2月4日、CST(中部標準時)17:31、SUPERBOWL LIIのKICKOFF。
https://www.nfl.com/super-bowl

#1 Philadelphia EAGLES(PHI)vs. #1 New England PATRIOTS(NE)
http://www.nfl.com/gamecenter/2018020400/2017/POST22/Eagles@Patriots?icampaign=scoreStrip-globalNav-2018020400#menu=gameinfo%7CcontentId%3A0ap3000000914449&tab=recap

奇しくもシード1位同士の対決、両チームの今シーズンの成績を対比すると
PHI攻撃 ラン 3位、パス13位、トータル 7位
NE 守備 ラン20位、パス30位、トータル29位

NE 攻撃 ラン10位、パス 2位、トータル 1位
PHI守備 ラン 1位、パス17位、トータル 4位

NEはトータル1位の攻撃に助けられてのこの守備成績は目を覆うばかり、
PHI好調のラン・アタックを止められなければ、パス守備にも綻びが生まれる。
抜群のラン・ストップを誇るPHI守備をQBブレイディ&レシーバー陣がどう切り裂くか、
PHIの強力守備がブレイディにプレシャーをかけ続けられれば、自ずと勝機は見えてくる。

SBPHINE.jpg

コイントスで勝利したNEがキックを選択(後半のレシーブとなるため、これを選択するチームが多い)、
ボールを受けたPHIの1stシリーズで決戦がはじまる。

PHIは落ち着いたいつものプレイで淡々とボールを進め、ゴール前2yへ、しかし手痛い反則で下がり、
まずはFGを決め、3-0と先制、アンダードッグとしては好調の出だしだ。

スーパーボウルという大舞台に慣れたNEは初っ端からノーハドルで攻撃を重ねる。
ゴール前8yまで進むも、強固なPHI守備に踏ん張られ、FG止まり、それでも3-3の同点に。

続くPHIの攻撃、RBブラントが36yロング・ゲイン、
ラン・アタックで意識が前に来ていたところを34yのロングパスでTDを奪う。
しかしPATのキックをミス、大舞台ではミスが響いてくるが果たして。9-3とPHIリードに。

NEはふたたびゴール前8yに迫るが食い止められ、FGトライ、
しかしキックは外れ、点を奪えず、1点をミスしたPHI、3点をミスしたNE、どちらに悪い目が出るか。

その後もNEは4thダウン・ギャンブルやWRア面銅鑼からQBブレイディへのパスなど、
いずれも試みは失敗に終わったが大舞台用のスペシャルプレイをアレコレ盛り込んでくる。

一方、PHIはいつも通りのプレイを重ね、RBブラントが21yのロングゲインでゴールへ駆け込む、
ご存知、ブラントは昨年NEでチャンピオンに輝いた後、チームを離れ、PHIにやって来た経緯がある。
2pコンバージョンに挑むが失敗、それでも15-3とリードは広がった。

SB field.jpg

NEはタッチバックの後、凝ったスクリーンパスで46yゲイン、FGに繋げ、15-6と食い下がる。

PHIはRBアジャイの26yゲインなどで同じようにテンポよくボールを進めたが、
ゴール前2yに投げたパスをWRジェフリーが弾き、インターセプトされる。
NEは相手のミスでボールを奪うときっちりエンドゾーンにボールを運び、15-12、混沌としてきた。

しかしこれに動揺せず、55yのロングパスを礎に、最後はワイルド・キャットからQBフォールズへTDパス、
前半残り0:38にスペシャル・プレイで追加点を重ねた。
フォールズはキャリア初キャッチ、スーパーボウルでQBがTDパス・キャッチしたのは初という記録付き。
TV画面はパス・ドロップしたブレイディとキャッチを決めたフォールズを対比して見せ、
これで22-12、対前の予想を裏切り、PHIが王者に2シリーズ差をつけ、前半終了。

ハーフタイム・ショウは「Justin Timberlake」、「インシンク」を経て、ソロでも活躍するポップ・スター。

彼自体に強い思い入れはないが、途中、スクリーンに「プリンス」が映し出されたのは感涙モノ、
20016年4月に急死した彼はここミネアポリスの出身、街がパープルに染められていった。


Justin Timberlake's Super Bowl LII halftime show

後半のKICKOFF、10点差は大きな差に思えるが、
後半のレシーブを選択したNEが1stシリーズをモノにすれば、無いに等しい点差だ。
迎え撃つPHI守備はこのプレイオフ、後半は失点「0」を誇る。

25y、24yとTEグロンカウスキーにパスが通り、最後もエンドゾーンの彼にパスが通り、
グロンコ、グロンコとグロンカウスキー・シリーズで22-19と狙い通りのキャッチアップ、
恐るべしは後半も用意万端の王者ペイトリオッツ。

PHIは動揺せず、コンスタントに3rdダウン・コンバージョンを重ね、
最後はRBクレメントに22yのTDパスを決め、29-19とふたたび2シリ-ズ差に。

怖いのは後半のNE攻撃陣、違うゲームかのように容易くひっくり返してしまうのがNEの持ち味、
今度はWRホーガンへパスを連発、最後も彼に26yのTDパス、当たり前のようにTDを返し、29-26。

PHIは1stダウンを取り続け、4Qへ。
しかしゴール前でもたつき、FG止まり、それでもなんとか追加点を重ね、32-26。

SB LII.png

この時を待っていたかのようにNEは攻める。
タッチバック後の25y地点からWRアメンドラへのパスを連発、
最後はTEグロンカウスキーに4yのTDパスを通し、PATのキックも成功、
75yボールを運び、33-32とこの試合初めてのリードを手にした。

様々なチームが逆転され自らを見失い、破れ去っていくのが対パッツ戦の特徴であり、王者の常道だ。
しかしPHIは自らを見失わず、QBフォールズも慌てることなく、同じプレイを続けた。
同じようにタッチバックから75yボールを進め、TEアーツに11yのTDパス、
38-33と事も無げに逆転して見せた。(2Pコンバージョン失敗)

しかし時計は2:21も残っている、
タイムアウト1つに2ミニッツ・ウォーニング、王者が逆転するには充分な時間だ。

タッチバックからTEグロンカウスキーへの8yパスが通る、
NEオフェンスが先ほどと同じように75yを事も無げに駆け抜けてしまうのか。
ここでこれまで眠っていたかのようなPHIディフェンスが牙をむいた。
ブレイディをサック、そしてファンブルを誘い、ボールを奪った。

試合時間は残り2:09、NE守備が1stダウンを許さなければ、まだ目はあったが、
NEテリトリー31yとボールを奪われた地点が悪かった。
フレッシュ1stダウンこそ許さなかったが、FGを決められ、41-33、2シリーズの安全圏内に。

残り0:58、タイムアウトのないNEにはツライ残り時間、無情にも時計は進み、ラストプレイ、
「ヘイルメアリー・パス」は無情にもエンドゾーンに転がり落ちた。

41-33、フィラデルフィア・イーグルズが初の王者に輝き、"Fly, Eagles, Fly"が響き渡った。

イーグルズ ○41-33● ペイトリオッツ

trophy.jpg

絶えずいつもどおりのフットボールを続けたイーグルズ、
強靭なディフェンスがチームを支え、オフェンスがそれに見事に応えた形。
レギュラー・シーズンにチームを牽引したQBウェンツのシーズンアウトのケガの後を埋めたQBフォールズ、
一度はイーグルズを離れ、「ジャーニーマン」となった彼が乞われて戻った古巣を頂点に導いた。

一方、連覇を遂げられなかったペイトリオッツ、悪い点やミスがあったわけではないが、
リーグ屈指の「矛」はリーグ屈指の「盾」を貫くことはできなかった。
ベリチック指揮下で敗れたスーパーボウルの2試合はいずれも3点、4点差と僅差、
ここから推察しても王者の完敗といってもいいだろう。
敗因はブレイディのパス・ドロップでもファンブルでもない、一度も綻びなかったイーグルズを称えるべき。

ちなみにシーズン途中、バックアップからスーパーボウルを勝利したのは、
レッドスキンズのダグ・ウィリアムズ、レイダーズのジェフ・ホステトラーに次いで3人目。
勝利したチームの心配をするのもどうかと思うが、2人のエースQBを必要としないのがNFL、
イーグルズはどちらを先発に据えるのか。

ゲーム終了とともに、来年のシーズンへの道のりがはじまり、次のROad to SUPERBOWLがはじまっている。

Are you ready for some Football???


追記;
このブログではあえて正規の発音の「イーグル『ズ』」と記述しています。
語尾の「s」は通常、語尾が無声子音「p」「f」「k」の場合のみ「ズ」(「t」の場合は「ツ」)となり、
NFLにおいては「Kansas City Chiefs」と「Seattle Seahawks」のみ「ス」と発音されるのが正しいかと。

日本のメディアにおいては慣習的に「ス」と呼んでいるものが多いのでこれに抗いたいと思います。
(例=タイガー「ス」、ヤンキー「ス」、正規の発音はタイガー「ズ」、ヤンキー「ズ」)
「ズ」となるとちょっとカッコ悪く響きますね(笑

重ねてアメリカのTVメディアでは当たり前にアナウンスされているのが、
Rookie Of The Year =ルーキー・オブ・ジ・イヤー
Man Of The Year  =マン・オブ・ジ・イヤー、という発音。
ちょっと調べたがこれは「y」に「the」がかかることになるので、「ザ」が正解。
アメリカのアナウンサーまで「ジ」と言っているのはアメリカ訛りか、アレ。
おかげで「オブ・ジ・イヤー」のほうが耳障りがよくなっているアタクシ。

U.S. Bank Stadium, Minneapolis, MN

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