訪れない秋を探して from Seoul [South Korea (Seoul)]
8日間の滞在ものんびり過ごしている間に帰国日です。
今年はどうやら世界的に「秋」というものがないらしく、ここソウルも秋らしい風が吹いておらず、
10月も終わったというのに汗ばむ陽気が続き、「残暑」のやる気は衰えを知らないご様子。
なにせ到着日の気温計は20℃を指していた。
ただ街路樹のイチョウだけは正しい季節を主張していて、あっちこっちで銀杏の実を落とし、
踏みつけた靴のまま自宅に帰るのは憚れる独特の香りを放っている。
路傍のつぶれた銀杏を眺めながら、なんとかソウルの秋を感じている。
先月のブログ記事でもお伝えしましたが、韓国の値上げラッシュは公共交通機関にも。
前回訪問時には先んじて市バスが値上がり、(8月12日から1,200ウォン⇒1,500ウォンに)
それに追随する形で地下鉄も値上げ。 (10月 7日から1,250ウォン⇒1,400ウォンに)
<いずれも交通カード利用の場合>
長い間、市バスのほうが安かったので、ブログでもバス利用をお勧めしてましたがここで逆転現象デス。
予定では地下鉄は来年、さらに150ウォン値上げし、1550ウォンとなる予定だそうで。
それでもまあ、150円ほどで市内を動き回れるのですから、旅行先としては優等生ですね。
今回はシンギル(新吉)駅にほど近いコシウォン(考試院)に滞在、とお伝えしましたが、
実際に降り立ってみると1号線側のシンギル駅前にはなにもなくて、がっつり住宅街が連なってる。
到着して、ムムムとなりながら、日没前にチェックイン。
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いつものように荷物だけ放り込んで出かけると、
駅南側の大きな三叉路の奥に商店街らしきエリアが広がっていたわけですね、
食堂もカフェもあり、ローカルスーパーもあり、Izaacトーストにも久々のご対面で一安心。
1号線沿線なのでどうやら古めの街のご様子。
で、夕飯求めてブラついているとその三叉路で営業する軽トラ露店に人だかり。
ナンダナンダと覗いてみるとスンデの露店のようで、会社帰りの人や地元の夫婦が列を作っている。
宿にはコシウォン定番の白飯は炊かれているので、スンデの晩飯もいいんじゃない、と覗き込んでみる。
手作りのスンデを売りさばいているらしく、4~5組分の注文をまとめたところで、
やおら蒸かし釜からでっかいスンデを取り出し、その場で切り分け、順に詰めている。
そのため時間がかかり、ちょっとした列をなしているようだ。
旅先では地元の人の舌を信用することにしているので迷わず並ぶことに。
翻せば観光客が連なる店には行かない、それは万人が好む「平均」の味でしかないから。
あいかわらずハングルは読めず、メニューの金額しかわからないので、
前の人と同じやつ、でかわそうとしていたら自分が先頭になってしまい、ハゲシク動揺。
「今行ったアジュシ(おじさん)と同じので」と伝えたがわかってもらえず、戸惑いを重ねていると、
「さっきの人の盛り合わせと同じでいいみたいよ」と横から地元の人の助け舟。
「ソデス、ソデス」とうなづくと事は進んだようで、ローカルエリアはこういうところも楽しい。
「スンデ、食べたことある?」「ニホンジン?めずらしいね」「観光?仕事?」
パック詰めを待つ間、包丁を振る店のおじさんと列に並ぶ地元夫婦が退屈凌ぎにアレコレ尋ねてくる。
韓国語はできないのだが、こういう会話はなんとなくこなせてしまうアヤシイ日本人。
パック詰めされたものを袋に入れてくれ、「味が楽しみです」なんて社交辞令を告げて露店を後に。
盛り合わせスンデ8,000w、蒸したレバーが秀逸でスンデも臭みが全くなく、リピートしてもいい味、
ただしパックが閉まらないほどの量、3食に分けて食べるほどでノー・チャンス。
となりの路地にあった『Izaac(イザーク)』は朝食に重宝、いつものように「砂糖なしで」とお願い、
しこたまバターの染み込んだホット・トーストはやっぱり病みつきテイスト。
ここってスペルからして「イザーク」なんだけどなぜかWebや雑誌記事は「イザック」と明記する、
「aa」は「アー」の発音、周りの韓国人も「イザーク」と呼んでいる、自分の周りだけ現象かな。
蛇足ですが「Coop」(生協)の英語発音は「クープ」、コープではござんせん。
チメクの店も探し出し、毎回定番の「丸揚げチキン」をテイクアウト、
揚げ直ししてくれ、油が滴るような状態で包み、その店オリジナルのスパイス塩を添えてくれる。
今回は9,500w、そうそうロッテマートやE-martでもバケツに入って売ってますぜ。
宿の狭い部屋のテーブルで食べるのは少しイケてないが、地元の味がたまらない。
01, NOV. 2023 @ Sky Hub Lounge, GMP A/P
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30年ほど前に支店の旅行でソウルに行ったことがあります。
今のように日本で報道で感じるような反日感情というものを現地で感じることもなく楽しい2泊3日の旅でした。
地下鉄にも乗った記憶があますまだ車内で戦災傷病兵が物売りをしていたのを覚えています。
今では流石に見ない光景でしょうねぇ
by 青い森のヨッチン (2024-02-11 18:32)
>青い森のヨッチンさん
コメントありがとうございます。
東京、ソウル、北京・・・とアジアの国はオリンピックを経ると急速な経済成長を遂げるようで、
そこから街のフンイキがガラリと変わるようです。
ああ!確かに!
「毎月ソウル」をはじめた2010年代はよく見かけました。
あと車内のナゾの物売り。。。
意外と買う人が多いので笑っちゃいましたが。
コロナ後はすっかり見かけなくなりましたね、激減。
それも含めて「昭和的」な風景が多く、訪れるのが面白かったのですけどね~。
最近は味気なくなってきているかも。。
by delfin (2024-02-14 23:55)