Happy Hour @Kuta [Indonesia (Bali)]

-DAY4- 9月1日
けたたましい電話の音で起こされた。
「朝食食べないのでしょうか?」フロントからのそんな問いかけ。
朝食時間が終わってしまうのを心配して電話してくれたらしい、へんな心配するよね、それ。
昨日は夜半まで歩き過ぎて、部屋に戻ってシャワーを浴びた途端に寝落ちし、
今朝の電話が鳴るまでまったく目を覚まさなかった。
というのも昨日の夕方以降もバイク屋を探しながらの街歩きだったが、
同時に「ワルン」が一向に見つけられずに歩く量ばかりがどんどん増えていっていた。
アジアで屋台がないってどういうこと、と思いながら、さらに見知らぬ路地を訪ね歩く。
目に留まるのはシートで覆われ、椅子をひっくり返したクローズ状態の眠った屋台ばかりなのだ。
一応、「HIS」の客ではあるのであたりを循環する「HISのツアーバス」が使えるようだったが、
クタあたりは激しく渋滞していて乗る気にもならず、メンドウだったので歩いてしまっていた。


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夕方になり、BARが「ハッピーアワー」のカンバンを出しはじめる頃になっても、
手ごろな「ワルン」を見つけ出すことができず、結局、『Sky Garden』を訪れることにした。
カフェで隣り合った欧米人が「$10でステーキ食べ放題だぜ」と教えてくれた情報だ。
9,9万RpにTaxが加わり、11万Rp、(13,000Rp≒100円)、
ルーフトップのクラブが本業前に「ハッピーアワー・ブッフェ」を開催、。
千円かからず食べ放題、おまけにビールも飲み放題でホトンドの客はこちらが目当てだ。
屋上のテラス席は心地よい風が吹き抜け、遠くには夕日が傾いていく、
こちとらアルコールはからっきしだが、文庫本片手に心地よいひと時を過ごせた。
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その後もバイク屋探しを重ねて歩いた、
するとところどころ「ワルン」が商売をはじめていた。
そうか、熱い時間はみなおとなしく、涼しい夜に動き出すというわけね。
なんてカンタンな東南アジアの「道理」を忘れていたんでしょう。
結局、方々であたったバイク屋は高値の連続で妥当な値段を告げる店はひとつもなかった。
「クタ」「レギャン」という土地柄もあってか、こちらの足元をたっぷり見られているらしく、
バカらしくなって借りるのをあきらめた。
こうなると無理矢理「ウブド」に足を延ばす計画もどうでもよくなり、夜は暮れていった。

せっかく起こされたのだからと朝食に向かい、「ミー・チャンプルー」をかきこみ、
グラスに氷をもらい、部屋で残っていたグアバ・ジュースを飲み干し、積極的にまた気を失った。
それにしても今日も朝食ブッフェにジュースがなかった、変わったホテルだぜい。
大いなる二度寝で午前中をツブし、熱いシャワーでなんとか目覚め、
反則技の12:30にチェックアウトした。(通常ホテルのチェックアウトは12時です)
明日の帰国便は早朝発、ホテル朝食も摂れないので、空港そばのホテルに移動することを決めていた。
レンタルしたバイクがあれば気軽にホテル移動、という見積もりだったが、
結局、歩いて次のホテルに移動することになった。
こういうときにリュック・タイプのキャスター・バッグが強い味方ですね。

途中から南に折れている「ラヤ・クタ」の広い通りをたどる形で歩いた。
バリ通におなじみの『Hardy』の脇を抜け、ホテル・スタッフに番地を尋ね、そのまま歩き続けると、
路地の入口に目指す安宿のカンバンが出ていた。
クルマ一台分の狭い路地に入っていくと住宅が点在するだけでそれらしい宿が見当たらない。
売店のオジサンに「Kuta Bagus ドコ?」と聞くと
「奥入ったところ」とさらに奥まった路地を指差してくれた。
さらに狭くなった路地の奥に唐突に美麗なデザイン・ホテルのような安宿が現れた。
ところがガラ~ンとしている、人の気配がない空間に「こんちは~~」と叫んでみた。
3度目ぐらいの叫びで奥の住居らしいところからオニイチャンが顔を出した。
「チェックイン、お願いしまーす」
ネットでブッキングした予約番号と名前を伝える。
「う~ん、オレ、英語わかんねえんだよ」なにやらそんなことを言いながら、誰かに電話をかけている。

すると「電話口に出ろ」という、電話の向こうからは女性の声で英語が返ってきた。
こちらの予約番号や名前を告げると、客であることを告げてくれたらしく、
オニイチャンは指示された部屋のカギを持って、案内してくれた。
2Fに上がるとネットで見た通り、キレイな部屋が待ち受けていた。
ただしテラスの通路のガラス戸の向こうが部屋、というオシャレなんだか、デザイナブルなんだか、
バリの流行りのスタイルかわからないちょっと変わった造りの部屋だ。(写真5)
そうそう、安宿を探す際、口コミもない「新しい宿」を狙う、という手をよく使います。
まだファシリティ(設備)そのものが手つかずでキレイですからね。
ただし宿経営のノウハウがないからちょっと手間取ったりしますけどね、
シャワーやエアコンなど、キレイな状態で使えるので日本人旅行者にはいいかも。
バルカン・エリアを旅した際もこの手で快適な滞在を勝ち取りましたぜ。

誰もいないレセプションにバイクの案内があった。
「一日6万Rp」の料金表示、おお~、やっと相場の値段だ、ここに来てかよ。
「ねえ、これ、借りられる?」
オニイチャンはまた電話をかけ、ナゾの電話取次方式再び、今度の電話口はバイク屋のオヤジさんだ。
「明日6時の出発便まで借りられる? 一日分払うけど」と譲歩した問いかけをしてみたが、
「営業時間外なんだよ、ムリだね~」の即応でデッドエンド、まったくもってこの旅はバイクに縁がない。
すごすごと尻尾を巻き、30分ほどのホテル移動でシコタマかいた汗をシャワーで流し、出かけることに。
来た時は気づかなかったが大通りに反対側に「フルーツジュース」の店があることを発見、
スイカ・ジュース7000Rpに飛びついた、60円のシアワセ、こうなったら超短期間の常連になってやる。

昼間の熱い時間は客が来ないようで、店員もスマホ片手にヒマをツブしている。
テーブルの向こうでは近所のオジジ連中は日影でタバコを燻らせ、ダベってる。
のどかな時間が流れていた。

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