City Hall @Belfast [Northern Ireland (UK)]

―DAY9― 10月5日
朝からどっぷりと雨が降っていて、出かける意欲をごっそりと削がれた。
もくもくと宿の朝食を摂り、こつこつと現地情報のブログを更新し、うつうつと午前の時間を過ごした。
世間的にはただでさえ憂鬱な月曜日、それを増幅させるかのように雨が降り続いている。
もっとも憂鬱な気分に陥るのは会社勤めの人のオハナシだろう、
無責任な旅人にはあまり関係のないハナシだったが、旅の足を縛られてしまっているのは確かだった。

『Peace Wall(ピース・ウォール)』まで足を延ばそうかと思ったが、雨で計画をくじかれた形。
プロテスタントの「ユニオニスト」とカトリックの「ナショナリスト」の住宅街を分断している壁、
それが『ピース・ウォール』。
旧ユーゴの国(バルカン・エリア)やイスラエルなら異なる宗教同士で、
街なかに隔たりを築いていることはあるが、ここでは同じキリスト教徒が街を分け隔てている。
壁が築かれた経緯はGoogleかWikiにお任せするが、そんな場所がベルファストにはあるのだ。
しかしこの雨では身動きが取れなかった。
旅先には行かなくてはならない場所はないし、食べなくてはならないものなどない、
と記したらこの街に失礼だろうか。

午後遅くになってようやく雨が上がり、ベルファストの中心地へ足を延ばすことにした。
距離があり、タクシーで向かわなくてはならない『ピース・ウォール』に向かうには時間帯が遅いため、
矛先を変え、「City Hall Tour」を目指すことに。
観光案内で教えてもらった15:00開始のツアーに間に合うといいのだけれど。
そういえばこの街は「タイタニック号」を送り出した街しても有名だ。
街のあちらこちらに「タイタニック号」にまつわるスポットがあるが、そちらには一切、気を惹かれなかった。

決まった時間に無料で催されている「市庁舎見学ツアー」は特に予約を入れるわけでもなく、
正面玄関のホールに希望者がそろうと粛々と歩みを進める形ではじまる。
市職員だかボランティアだかわからないが、ガイド役の男性の後に続いて歩き、
建物の装飾や謂れなどの説明を受けながら、歴史ある市庁舎の廊下を巡っていく。

実際に市議会が開かれる議場にも入れてもらえ、議員席に腰かけながら説明に耳を傾ける。
説明後のフォト・セッションでは、各々が議長のイスに腰かけ、ポーズを決めて楽しんでいた。
記念撮影にはバツグンのポジション、あるいはSNSのいいネタだ。
ちなみに一眼レフをブラ下げ、旅していると「写真頼まれ」率がとても高い。

ちゃんとしたカメラをぶら下げている信頼感から頼まれるのか、
あるいは頼みやすそうな人畜無害のバカ面に見えるのか、
頼む側になったことがないのでわからないが、ツアー・コンダクター時代から記念撮影はオテノモノだ。
団体さん引き連れ歩いてた頃は、7個も8個もカメラ預かって「ハイ!ポーズ」なんてやってたっけ。

記念撮影のコツは「一歩寄ること」。
バックにあれもこれも入れたくなるのが観光地の記念撮影ですが、グッと人物に寄ると雰囲気が出る。
背景のコロッセオだかマーライオンだか寺だか教会だかを全部入れようとすると、
薄味テイストの妙ちくりんな写真になっちまいますぜ。

ああ、それにしても「石の国」の歴史ある建物を目の当たりにすると、
「木の国」「紙の国」の民はただただ嘆息するばかりでさーねえ。
おかしいよなあ、「紙」は「石」に勝てるはずなんだけど。
Belfast City Hall
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ご訪問ありがとうございました。
確かに「石の国」の歴史ある建物を見るとただただ圧倒されますよね。
by kuwachan (2017-07-26 13:06)
>kuwachanさん
ご訪問ありがとうございます。
何百年も同じ形でそこにある、というところにやられちゃいますよね~
by delfin (2017-07-26 23:26)