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Little India @Singapore [Singapore]

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―DAY11― 6月26日

朝、目覚めとともに風邪の気配は消えているようだった。

昨晩が熱のピークだったらしく、朝になるとウソのように回復していた。
扁桃腺持ちにありがちのパターンで、熱を出し切るとケロリと普通の体調に戻っている。
熱で錆びたカラダをシャワーで洗い流し、アタリマエのように少し多めに朝食を食べ、
苦めに淹れたコーヒーを体内に流し込んだ。

寝続けたせいでカラダのアチコチがギクシャクしていたが、
動き出すことで徐々に各所の油切れが収まりそうだったので、思い切って出かけることにした。
一両日、ベッドにへばりついて過ごしていたので、外の空気を吸いたい気分にもなっていた。

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MRTで『Little India(リトル・インディア)』へ。

その名の通り、ここはいわゆる『インド人街』、
多民族国家シンガポールにはその他にもご存知『チャイナタウン』やモスクがある『アラブ・ストリート』などあり、
いずれの異国人街も街の中心を少し斜(はす)に眺めるような位置を陣取っていた。

ところが近年の地下鉄網の発達で街が膨張し、これらの異国街も市の中心に呑み込まれる形になり、
さらに『チャイナタウン』と『リトル・インディア』はMRTの駅名にも採用され、
認知度は大いに上がり、もはや「町はずれ」ではなくなってきている。

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かつては『ムスタファ・センター』がある場所として知られ、ツウな旅行者は当たり前のように足を運んでいた。
リトルインディア=ムスタファといってもいいようなエリアで、24時間営業というカンバンは夜に蠢く旅行者を集めていた。
なんでもアリ、怪しさ満点、安さ爆発のショピングモールはまさにカオス、
近隣に比較的レートのいい両替店も立ち並ぶことから、好奇心旺盛な旅行者やバックパッカーが好んで足を運んだ。

昨今は有名になり、以前の混沌とした感じが薄れているので、日本人旅行者、ツアー客にもオススメ、
「ばらまき土産」や「Tシャツ」などをバカ安で掘り当てるにはいいですよ。

ただし最寄り駅は『Farrer Park(ファラー・パーク)』、こちらの駅から向かったほうが近いのでご注意を。

街が眠る時間にマストの土産を買い込み、終電がなくなる前にホテルに撤収、
という作戦で限られた旅の時間を有効に使ってみてはいかが。
でも駅を出た途端、周りの顔触れが変わるので、日本人的にはチョット腰が引けるかも。


『リトリ・インディア』の駅を出ると、すぐにスパイスの香りが渦巻き、民族衣装に身を包んだ人が行き交い、
カンバンには見慣れない文字が踊り、通りを歩く人に彫りの深い表情が増える。
インドにはほど遠い静寂さと整然さだが、清潔で無機質なオーチャード辺りとはかなりかけ離れた表情を見せてくれる。

この街に来たのは取り立て深い意味はなく、手軽な値段でスパイスを買えればいいかな、ぐらいの気持ち。

駅からの徒歩圏内に『スリ・ヴィラマカリアマン』、『スリ・スリニヴァサ・ペルマル』、
『スリ・バダパティラ・カリアマン』と寺院が点在している。
声に出して読み上げると舌を噛みそうなだが、眺めて歩くには申し分なし、病み上がりのリハビリ野郎にはいい環境だ。

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通り沿いにはやる気のない果物屋と混沌の雑貨店が代わる代わる軒を連ねている。

ホコリっぽい大通りの店先ではザルに乗った果物が日なたに晒されている。
洋服屋のワゴンではコーヒーやチキンライスよりも安い値段で服が山積みされている。
このエリアの価格破壊は夥しく、表示の値札に繰り返し二度見させられ、確認できた時点で笑いが込み上げてくる。

ドライブに、あるいはテニスのベンチでも使えそうなコーヒー・タンブラーを発見、
プラスティック製で内側はステンレスと普通の作りだが、
$2(!)という値段に笑いこらえながら購入、街ごと百均状態なのです、ここは。

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MRT駅を起点に歩き続け、汗が滲み出しはじめると、寺院が出迎えてくれる。
靴を脱ぎ、中に進み、参拝ならぬ小休止、というか熱冷まし、石造りの寺院はひんやりと涼しい。

発熱の後にダラダラ汗を流しているのでけっこう消耗していた。
それでも夕刻まで歩き続け、最後に『テッカ・センター』に立ち寄り、スパイスを入手、
これまたお手軽価格でかなりの量がやってくる、いつものことながらこちらが恐縮しそうだ。

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ホーカーズではなく、エアコン入りのフードコートに飛び込み、蒸し暑さ回避のディナータイム。

これまたお気に入りのアチアチ「クレイポッド・ライス」を頼んだ、魚の切り身入りで$4,8也。(写真1)
ただの素焼きの器に入った炊き込みご飯なのだが、触れないぐらいの温度に焙られているせいか、
それだけで2~3割美味しくなった気がする、おそらく8割ぐらい気のせいだと思うけど。

物価が高い国、といわれているが、安くて楽しいもの、安くて美味しいものはいくらでもあふれている。


Little India

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