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Seah Street @Singapore [Singapore]

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―DAY10― 6月25日

朝、心地よい風が吹き抜けていく。

友人宅はHDBの12階、そのリビングの窓を開け放つとキッチン、奥の物干し場へと風が抜けていく。
昼間は窓や玄関、物干し場への通路は開け放っていてもあまり空気は動かないのだが、
今日は心地よい風が走っていく。

ただし扁桃腺はいまだ腫れていて、こちらのカラダの中にはまだ熱が籠っている。

というわけでこの日も出かけもせず、水分だけを摂り続け、文庫本だけがお友達。
いつもは熱が出てもイカレた食欲が収まることはなく、ご飯も普通に食べるのだが、
暑い陽気の中、発熱しているせいか、さすがに食欲が沸かなかった。

熱でふらふらしていたが、気分転換に近所のホーカーズに降り、水分の多い麺類をなんとかブチ込む。
こうなるとフレッシュなスイカ・ジュースだけがお友達、意外と友達多いじゃないか。
まったく旅先でナニやってんだか。

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ネタも遡り、5日目『プロン・ミー』を食べた後日談。
http://delfin3.blog.so-net.ne.jp/2016-08-09 Pasir Panjang

暑い中、熱い蝦麺をすすったせいでさすがに汗まみれ、氷いっぱいの『テ・ペン』はそのまま焼け石に水、
「エアコンの効いたところに逃げ込もう」という話になった。

MRTで『マリーナ・エリア』へ移り、カフェに腰を据えた。

ランチには早い時間、アヤシげなセールストークをする人たちや裕福だがヒマそうな主婦がシートを埋めていた。
そんな雰囲気の中の日本人ふたり、現在の現地生活を聞いたり、かつて暮らした頃の体験談を話したり、
シンガポール在住ネタは話が尽きず、気づけば周りの客はランチ後のビジネスマンに様変わりしていた。

隣りのテーブルでは奥様が「ハイティ・メニュー」を頼んだようで、
背の高い3段積みのトレイが運ばれてきていた。

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英国領時代に普及した午後にお茶を飲む習慣「ハイ・ティ」は「ハイヌーン・ティ」の略、
同じく英国領だった香港では「アフタヌーン・ティ」と呼ばれ、
お茶を飲みながら、スコーンやサンドウィッチなどの軽食を摂る、というのが通例。
ここシンガポールではそれが豪勢化し、ホテルなどでは14時頃からリッチなブッフェが展開されている。
そういえば「午後の紅茶」ってここからのパクリ? あるいはただの直訳? 
「午後ティ」って呼び方はもはや源流回帰。

ガイドブックなどにはホテルの「ハイティ・ブッフェ」ばかりが紹介されているが、
シンガポールのカフェ、コーヒーショップではけっこう普通に「ハイティ・メニュー」が用意されている。
「ブッフェ」スタイルもあれば、「トレイ」スタイルの場合もあるので、
観光途中、街なかのカフェで気軽に楽しんでみるのもアリかと。

「美味しい『チキンライス』屋、知ってます?」

住み出してからあまり食べたことない、というところからチキンライスの話が広がった。

「じゃあ、このあと食べに行きましょうか。でも美味しい店は遠いんだよな。
 わざわざMRT乗っていくのは煩わしいんで、近場で妥当な感じのところでもいいですか」

ということで『マリーナ・エリア』を後にし、『シティ・ホール』方面へ、涼しい地下連絡通路を歩いた。

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かつて『ラッフルズ・ホテル』の近くの通りに「名店」と呼ばれるチキンライスの店があり、
そこからチキンライスの店が波状的に増え、あの辺りに行けばそれらしい店を数店舗見い出すことができた。
その「名店」は移転してしまったのだが、今でも営業している店が残っているのでそこを目指すことにした。

ホテルに近いこともあり、欧米の客には知れ渡っているのがちょっと気にかかったが、
MRTに乗って遠方の店にまで足を延ばす「ニホンジン」的なガンバリはお互いしたくはなかったので、
歩いて行けるこのエリアで話しは決まった。

「どこにしましょ?」

3~4店舗が軒を連ねる『Seah Street(シャー・ストリート)』を案内する。

一説によるとこのエリアには海南(ハイナン)の人たちが多く移り住み、
彼らが好んで食べた「海南鶏飯(ハイナン・チーファン)」の店が多かった、ともいわれている。
『ラッフルズ・ホテル』の裏手でツアーバスを横付けする場所でもあるので、
かつてはガイドやドライバーたちとよくご飯を食べた寂れたエリアだったのだが、
今では欧米客を集めるオシャレなバーも軒を連ねる場所に様変わりしている。

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「おそらくどこもあまり変わりがないと思うので、あとはカンですね」

そういってなんとなく選んだ『正瑞記鶏飯』の店内へ進んだ。

「えっと、ここは『スティーム』と『ロースト』、肉は『ブレスト』と『レッグ』が選べますね」

「じゃあ、両方頼んで食べ比べしましょう!」

ということで『蒸し』と『焙り』を、ドチラのパートがおいしいか尋ねたら、
「両方の肉が入った『ハーフ&ハーフ』ができる」というのでそれでお願いした。

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蒸し鶏は柔らかくジューシー、焙り鶏はクリスピーで香ばしい、
モモ肉(レッグ)は脂が多く肉の旨味が強い、
ムネ肉(ブレスト)は味が染み込んでいて店の味がよくわかる、という感じ。
(写真6 白いものが『スティーム』、茶色いのが『ロースト』)
ホーカーズなどでも好みで頼むことができるし、お店まかせでもOKだ。

かなり遅めのランチ・タイム、「ハイ・チキンライス」、とは言わないよな。


Seah Street


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