JEJUAIR 全羅南道 FAM TOUR -DAY2 順天~康津~木浦- [South Korea (全羅南道)]
民俗村を後にし、1時間かけ、カンジン(康津)へ。
予定通り、昼食場所を目指し、走り続けたツアー・バンは小さな田舎町に到着、
信号もない素朴な大通りに止まった我々のクルマは辺りの注目を集めていた。
ドライバーいわく、韓国に5台しか入ってないらしいメルセデスなので、
ソウルのど真ん中でも大いに目立つようなクルマなのだ。
ちなみにドライバーはチャーター会社の社長、こいつを導入して一旗上げよう、との意気込みらしい。
15人乗りの真新しい車内は革張りのシートで埋め尽くされ、
壁面にはUSBソケットまで備わっていて、移動を重ねるこのツアーでも快適の一言。
クルマを降り、曜日ごとに開かれるため、ひと気のない『兵営市場』抜けると、
路地の突きあたりに昼食場所の『スイン館』が現れた。
https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g2024825-d4032844-Reviews-Suingwan-Gangjin_gun_Jeollanam_do.html (Suingwan・Trip Advisor)
「カンジン・プルコギ」がメイン・メニュー、プルコギと名乗ってはいるものの、
すき焼きくずれのような安っぽい「プルコギ」とは異なり、小さな燭台に乗せられて供されている。
地元名産の青磁の色鮮やかな食器に乗せられた料理が所狭しとテーブルを埋める。
それにしても全羅南道の食卓の豊かさよ、豊富な野菜とナムルで日々、健康になっていくぞ。
脇役には「ホンオ・フェ(エイの刺身)」も登場、ツアー・メンバーも恐る恐る口に運んでいる。
おお~初対決、食べないで白旗はこちらの主義に合わない、コーディネーターさんのアドバイスに従い、
ケニプ(エゴマ)にキムチを合わせ巻いて食べるとさほど臭みは感じず、無事生還。
おっと、肝心の「カンジン・プルコギ」、料理でたとえるのは陳腐ですが、「テジ・カルビ」に近い味。
しっとり柔らかく、豚の旨みが甘い味噌と抱き合って芳醇、練炭で焼き上げているので燻薫が香ばしい。
ご飯が進むこと間違いナシだが、朝ご飯から4時間も経ってないので、胃袋にスペースがない。
それよりもこのメニューが一人前10,000wですと、胃よりも懐が驚かされた。
スケジュールに追われてはいるが食事時間はノンビリ、この辺はFAMツアーといえど、韓国スタイル。
重くなった胃袋を積み込んでバンは田舎道を走る。
途中、色濃い新緑の斜面が広がる『康津茶園』でフォト・ストップ、ここではちょいと小雨がパラついた。
韓国では「お茶」を飲む習慣がないがかつて「茶葉」は高級品として扱われ、庶民には届かなかったとか。
お釜のおコゲを飲み物とする「ヌルンジ」や「シッケ」という飲み物が重宝され、
その後、「コーン茶」や「そば茶」(かつては店でもそば茶を出すところが多かった)などが広まる形に。
昨今、茶葉はもっぱら「紅茶」として重用されるらしく、国内産はかなり値が張るらしい。
ちなみに茶葉をそのまま飲むのが日本式の「緑茶」、半発酵が烏龍茶などの「中国茶」、
完全発酵させたものが「紅茶」で葉の出所は同じものだ。
茶を飲む習慣がなかったことが、昨今の韓国のカフェ・ブームへ繋がっているともいえなくないよなあ、
なにせカフェの隣にカフェが出店する国ですからね、この国には。
峠道を抜け、ツアー・バンは『ムウィサ(無為寺)』へ到着。
『月出山』に沿うように開けるこの寺は、焼失した本堂に残る壁画が有名。
カテドラルや礼拝堂ならば壁画も頷けるが、仏教寺で「壁画」とはかなりの逸物だ。
それにしても全羅南道を巡っていて思うのは、静寂が保たれていること。
時折、国内旅行の団体さんに散らかされはするが、大都市に比べ、静謐な時間が続いている。
慌しく運ばれながらも、精神的には穏やかな時間が広がり、写真にも人ごみが写り込まず、ただ安堵の時。
http://www.muwisa.com/ (無為寺・公式サイト)
なあんて浸っていたら早々にお寺とお別れ、次なる目的地「モッポ(木浦)」を目指し、バンはひた走る。
#無為寺 #ムウィサ #韓国 # カンジン #康津 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
1時間弱で木浦にたどり着き、全羅南道最初の児童福祉施設『共生園』へ。
園内で児童福祉に身を捧げた日本女性・田内千鶴子と園の紹介ビデオを観覧、
日本植民地時代から戦時中、戦後と韓国に孤児たちの母親として在り続けた彼女には
1963年、韓国政府より 「文化勳章国民章」が送られている。
反日、嫌韓ばかりが取り沙汰される両国の間にこのような民間人がいたことはただただ驚き。
http://www.mksw.org/ (共生園・公式サイト)
日本統治時代の名残りを残すかつての租界エリアを走り、『木浦近代歴史館』へ。
閉館間際に飛び込み、アタフタと見学、スケジュール過剰でこの辺りはちょっとドタバタ。
http://tourjp.mokpo.go.kr/ (木浦市・公式サイト)
閉館後、邸館から丘を下り、キレイに区画整理されている旧租界エリアを歩き、
『木浦近代歴史館2号館(旧東洋拓殖会社)』を眺めつつ、斜向かいにある日本家屋へ。
実はココ、『ヘンボギカドゥッカンチッ(幸せがいっぱいの家)』という名の古民家カフェ。
統治時代に建てられた日本様式の家屋をそのまま生かし、
畳こそフローリングに張り替えられているが、客間も居間も当時のまま、
テラス席から二階まで雰囲気を保った状態で営業している。
https://www.konest.com/contents/gourmet_mise_detail.html?id=13192 (幸せがいっぱいの家・コネスト)
「敷居」や「鴨居」も当時のまま、「こいつは1間(=6尺3寸)なので、コチラの頭をかすめるんです」と
コーティネーターさんに説明するとおもしろがってくれた、おれが案内してどうする。
鴨居の上には美しい「欄間」も残されている、こうなると「古民家」というより「歴史的建造物」だよね。
おまけに顔を出したウェイターがさらっと日本語で注文取り、おお~、そこまでオシャレにいきますか。
今回のFAMツアー、過密な行程の中にもカフェ立ち寄りの時間を入れてくれていて、感謝感謝。
もはや韓国ではCAFEは観光のホット・スポットでもありますからね。
木浦の観光局スタッフの方々も交えたカフェ・タイム、地元の人と話しができるのも貴重な時間。
近くの夕食場所へクルマで移動、参加者が韓国料理に詳しいことから、
手配を改め「ヨンポタン」を折り込んでくれた、木浦の名産「テナガダコ」の料理だが、
ソウルで食べた釜山スタイルとは異なるようでちょっと楽しみ。
ただしこの店、予約を一切受けないことで有名なので、空いている時間に駆け込む形。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2012-02-01 (ナクチ・チョンゴルとヨンポタン@江南)
タコが丸ごと器に入っている、こいつを韓国式にざくざくと切り刻んで召し上がれ、というもの。
薄味でタコの旨みが濃い透き通ったスープがカラダに染み込んでいく、
切り刻まれたタコは新鮮そのもの、噛み切れないほどの弾力が続く。
タコを噛み下しながら「なんで『ヨンポタン』というのですか?」と料理名の謂れを尋ねると、
韓国スタッフの面々も困り顔、慌ててググってくれた。
「ヨンポタン」は漢字で書くと「軟泡湯」、かつては豆腐の入った鶏肉の水炊きのことで、
おそらくその見た目からこの名がついたのでは、ということ、すみません、由来知りたがりで。
https://www.konest.com/contents/gourmet_mise_detail.html?id=11062 (トクチョン食堂・コネスト)
ああ、それにしてもこのツアーはコチュジャン味がない、いわゆる韓国らしいあの色合いがないのだ。
海産物を中心としたメニューなので、コチュジャンの強い味を必要としないのだろう。
それにしても通り一遍のあの味に飽きている自分にとっては至福の食卓が続いている。
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2018-05-13 21:38
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