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Europa Bus Centre @Belfast [Northern Ireland (UK)]

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―DAY4― 9月30日

10時のバスに合わせ、ホステルをチェックアウトした。

今朝も宿の朝食をガッツリ、淹れたてコーヒーをタップリ楽しんだ。
快適からはほど遠いホステルだったが、朝食とコーヒーだけは評価に値する、
とはいえ、ダブリンに戻って来たとしてもこの宿に泊まる気はさらさら失せているのだが。

宿のすぐ前を走る『O'Connell Street(オコンネル・ストリート)』の広い通りに出て、バス停を探した。
ダブリンのメイン・ストリートだけあり、エアポート・バスや市バス、長距離バスの停留所が連なっていて、
目的のベルファスト行きの停留所は皆目どれだかわからない。
バスの時間も迫っているのでウロウロと探し回るのはあまり賢いとは思えず、地元の誰かに尋ねることにした。

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昨日は日が沈んでも歩き続け、スーパーやデリを物色したが宵闇とともに覆い被さってきた睡魔に足を捉われ、
夕食のメニューよりもベッドを選択してしまった、食欲軍よりも睡魔の支配勢力が勝利した形だ。

前日のイビキの主はチェックアウトしていなかったようで、その睡魔の呪縛も深夜にあっさり解かれてしまう。
前夜同様、ドミトリーのあちこちからフラストレーションの表現である寝返りの音を聞きながらの寝床に。
結局、南回りヨーロッパ入りの寝不足問題はこの宿で完全解消することなく、2回目の朝を迎えていた。

「ベルファスト行きのバス停はドコですか?」キオスク売店の男性店員に尋ねた。

「ああ、ちょっと先にあるよ、ポスト・オフィスの先だよ」

「ありがとう」

すると髭面の彼の口から「どういたしまして」というキレイで正しいイントネーションの日本語が返ってきた。

「え、キレイな日本語! どうして?」

「前に日本に留学していたことがあるんだ。久しぶりに日本語を聞いたし、口にしたよ」

「へえ、それは奇遇だね、ありがとう」

「どういたしまして」

彼の日本語を背にバス停へ向かうとそこには誰もおらず、10分早い時刻だったが、少しばかり不安になった。
目の前の大通りはひどく渋滞していて、その中をさまざまな色合いのバスが客を降ろしては乗せ、去って行く。
バスの前面のLED表示板は「Airport」と書かれているものばかりで、
「Belfast」と表示したバスは一向に現れなかった。

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10時を10分以上過ぎた頃、同じように不安そうにバスを探している夫婦に話しかけられた。

「ベルファスト行きはここでいいのかな?」

「だと思います。10時前からいるけどやり過ごしてないし、別のドライバーもここだ、っていってたし」

アメリカ人の夫婦だろうか、バカデカイキャスターバッグをそれぞれ2つずつ引っ張っていた。
なんでアメリカ人かって? テンガロン・ハットを被っている旅行者なんてテキサス人しかいないでしょ?

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そんな会話の中、10:30過ぎに「Belfast」の表示を光らせた長距離バスが当たり前のようにやって来た。

「これはベルファスト行きかい?」

バゲージを積むために降りて来たドライバーにテンガロン・ハットの彼がそう尋ねると、
ドライバーは無言で首を傾け、乗り込むように合図だけするとトランクの荷物を扱いはじめた。
それを素振りを見て、夫婦とともに苦笑い、どうやらバスは市内の渋滞でガッツリ遅れていたようだった。

ダブリン空港でホトンドの客を降ろし、車内はガラ空きになった。
どうやらイビキをかくヤツはいないようで、ドミトリーより快適な眠りに包まれていった。

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12:45、バスはベルファストの『Europa Bus Centre(ヨーロッパ・バス・センター)』に到着した。
http://www.translink.co.uk/europa/ 公式サイト (写真4)

おんたいむブログで記したが、ここは同じ島にありながら別の国、英国領の「北アイルランド」でござい。
「県境」レベルで「国境」を越えてきたのでパスポートやらなにやらメンドウなことはなかったが、
通貨が「ユーロ」から「ポンド」に切り替わるので、着いた途端に「文無し」状態に陥いるヤヤコシイことに。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2015-10-02 おんたいむ@ベルファスト

今回、アイルランドにしろ北アイルランドにしろ、街は観光地化されておらず、なにしろ安宿探しに苦労した。
いわゆるエコノミー・ホテル、日本でいうところのビジネスホテル・クラスの手軽な宿が少なく、検索の結果、
街の南側にある『The Queen's University Belfast(クイーンズ大学ベルファスト)』のそばに
なんとか安めのホステルを掘り当てて、そこを予約しておいた。

バス・ターミナルから地下鉄で2つ先が大学の最寄りの『Botanic(ボタニック)』駅だったが、
降りても結局、歩くことになるので、初めから歩いてしまうことにした。
まだ午後の日の高い時刻だったので街の雰囲気を掴みつつ歩いてみたいということと、
カードでチケット購入できるだろうが、手持ちのポンドがないことも地下鉄を敬遠した理由のひとつだった。

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『ヨーロッパ・バス・センター』から南方面へ向かって歩くと古くてバカデカイ煉瓦造りの建物が見えてきた。

広場では若い学生がビラ配りしながらマイクで声高に叫んでいる。
据えつけられたスピーカーからはアナウンスとともに陽気な音楽が流れ、浮足立った人たちを集めていた。
色とりどりの風船とハデな垂れ幕が重厚な建物の雰囲気にまったくそぐわないのが可笑しかった。

なにかの即売会だろうか、あるいはケイタイかカードの勧誘か、はたまたプロモーション・イベントか。
あどけない顔のティーンネイジャーや制服姿の女子学生が小さな群れで歩き、
高校生に毛が生えたような彼らを見つけてはコジャレた大学生が声をかけている。
ああ、9月だから新入生の歓迎イベントか、ホトンドの国々では新学年は9月からはじまるものね。

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そんな騒ぎを遠めに大学の建物の裏手に回ると住宅が立ち並ぶ中からすぐにホステルを見つけることができた。

立ち並ぶアパートメントと同じ外観の玄関で呼び鈴を押すとここでも大学生のような男性が顔を出した。

「ようこそ~、どうぞ中へ」

リビングは先客でごった返していた、そこに割って入るのはさながら新入生の気分だ。
幸いそちらではなく向かいの小さな事務部屋でチェックインをすることに。

「カード使えるかな? キャッシュがユーロしかないんだ」

「問題ないですよ、もし両替が必要なら街の中心に行けばできますよ」

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ネットでブッキングした予約番号を伝え、2泊分の代金19,36ポンド(=4,016円)を決済した。

チェックインの儀礼がはじまる、各種設備や使用時間の説明を受け、Wi-Fiのパスワードを教えてもらうと、
市内地図をもらい、そこに近所のスーパーや両替所などをマークしてもらった。
後半部分は旅先で欠かすことのできない大事な儀式だ。
2階に上がり、ドミトリーのベッドとロッカーを確認するとカメラバッグだけ担ぎ、すぐに下に降りた。

この間にもいろいろなことが起きていた、それでもまずは両替が急務、このままだと金欠で飢え死してしまう。


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コメント 2

八犬伝

アイルランドへの旅
一気に読ませていただきました(^^)/
いいですよね、アイルランド。
by 八犬伝 (2017-03-26 20:51) 

delfin

>八犬伝さん

遅くなりました!

旅は北アイルランドに流れ続いております、
またぜひご訪問ください。
by delfin (2017-04-08 16:09) 

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